Looker StudioでPMAXショッピング広告の商品別CPA,ROASを改善

Google広告のショッピング広告は2021年頃に「PMAX」という新たに出たキャンペーンタイプへ徐々に移行して、2022年に一本化されています。
それまで、ショッピング広告(SSC)と検索、ディスプレイ、動画、ローカルキャンペーン広告が別々であったものが、一体化されました。詳細は当メディアの「ローカルキャンペーンのPMAXへの変更」にも記載されています。

しかし、「以前よりも機械学習に任せたブラックボックス化された運用になった」「目標コンバージョン単価/ROAS以外に、ほとんど調整する項目がない」などの声も出てきています。

実際に導入して成果が良くなったアカウントが増えたものの、商品別のCPAやROASの最適化がうまくいっているのか曖昧な場合もあります。
事業自体が伸び悩んでいると、PMAXの成果改善も課題となってくるでしょう。
そこで今回は、PMAXキャンペーンの商品別・流入先の内訳を、どのように結果を見て改善に活かしていくかご紹介します。

ツールとしてスプレッドシートとLooker Studioで無料で試せる方法で行っていきます。

Google Merchant Centerについて

Google Merchant Centerの開設、初期設定については、Google Merchant Center とは」の記事に記載しています。

サイドバーから「メインフィードを追加」をクリックして、商品情報を記載したフィードデータをアップデートします。
そして、Google広告とツール連携をして、商品データが転送されるように設定します。
商品データをMerchant Centerで自動更新する方法はいくつかあるので、設定した方法に合わせて1日1~4回の更新設定を施します。

Google広告のキャンペーン

Google広告では、最初にキャンペーンを作成する際にキャンペーンタイプで「Shopping」を選択します。 そして、「設定」で連携するMerchant Centerのアカウントを選択して、商品データとフィードデータを同期させます。
サイドバーにいくつか設定箇所が出てきますが、「アセットグループ」では、URL、画像、ロゴ、広告文などを設定します。
「リスティンググループ」では、フィードデータの一覧が出てきて、ラベル別や商品ID別に分けて表示することができます。
商品の中には「購入単価が低い商品」「売れ行きの良くない商品」も出てくるので、これらをできる限り区別して配信することが望ましいです。

もちろん「Googleの機械学習による自動入札で調節してくれる」ということはありますが、完璧ではなく事業者側で予め分かっていることであっても、ある程度配信して結果を見てからでないと調整してはくれません。

そこで、フィードデータの商品別のクリック、CVの直近の結果をLooker Studioに日別で表で見れる状態にして、成果が悪い商品が出た場合にすぐに気づけるようにします。

Google広告スクリプトで商品別結果を出力

データ出力の準備として、Google広告スクリプトの設定と出力先のスプレッドシートの用意をします。
この方法については、Google広告スクリプトでスプレッドシート自動出力に手順を記載しています。

これでスプレッドシートへPMAXの商品タイトル別の結果を毎朝更新されるようなりました。
このデータをLooker Studioに接続していきます。
商品タイトル別に日別のクリック数、CV数をワークシートに可視化します。
できれば1日に3分で良いので、

・クリック数の多い商品は何か
・CVが獲得されている商品は何か
・クリックが多いけどCVが獲得されていない商品はないか

といったことを確認できれば、広告費の無駄打ちも減って、素早いPDCAが回せるでしょう。
また、費用(クリック)とCVR(CV/CPA)を散布図にプロットすることで、特定の商品を強めたり弱めたりする判断ができやすくなります。
配信が思うように出ない場合は、カスタムラベルで別のアセットグループに切り離して配信することも検討しましょう。
また、その他にもランディングページ(広告の流入先URL)別の結果で、セッションとコンバージョンを日別に可視化することで、ドメイン内の流入先のどれが良くてどれがコンバージョンに繋がりにくいのか、判断がしやすくなります。

まとめ

PMAXを活用した商品別のCPAやROASの最適化がうまくいくことで、より高い収益をもたらす可能性があります。

詳細なデータ分析と適切な改善判断によって、費用対効果を最大限に活用することができます。
本記事で紹介したLooker Studioでの商品別、URL別の可視化を行うことで、より効果的な広告運用を行うことが可能となるでしょう。

継続的なテストと最適化を通じて、最高の広告パフォーマンスを追求しましょう。

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