2023年にTwitter社の買収、Xへの社名変更など、SNSの一つとして大きな話題となりました。そんなX(旧Twitter)は、スマホのアプリを立ち上げれば、リアルタイムで今話題となっている情報をすぐに知ったり友達のみならず有名人にも投稿へのメッセージを送ったり交流することができたり、リツイート機能で情報を拡散することができて、ビジネスでの活用も多いに期待できます。
そんなXですが、広告を配信することもできます。ユーザー数も多く、拡散力にも優れているので、商品の集客や販売に活用してみたいと興味がある方も多いのではないでしょうか?
ただ、未経験の方からすると、
「X広告ってどうやって配信するの?」
「Twitterのときからどう変わったの?」
「成果を出すポイントやコツは何?」
と気になる点も多いと思います。
そこでこの記事では、X広告に興味があるけれど、まだ実施したことがない人のためにX広告の特徴や成果を出すためのポイントについて解説をしていきます。
これからX広告を運用する際の参考になれば幸いです。
【重要】X広告を配信するには有料バッジが必須
前提として最初に知っておかないといけないことですが、2023年4月以降は3種類の有償バッジのどれかがないと広告出稿できません。①ブルーバッジ:月額980円(WEBから)→個人/法人アカウントどちらであってもTwitter Blue加入
②ゴールドバッジ:月額135000円(WEBから)→企業/法人アカウント用で Verified Organization加入
③グレーバッジ:政府/多国間組織向けの認証バッジ
これらのバッジの詳しい説明は、Xの3つの有償バッジの記事で詳しく説明しています。
一番多く利用されている課金タイプは、「ブルーバッジ」ですが、この先はXアカウントで3つのどれかを取得している前提での話です。
X広告の概要
X広告の概要です。X広告は基本的にX内に掲載され、タイムラインやトレンド欄、おすすめユーザー欄などに分かれます。
X広告は通常の投稿と同様にリツイートなども可能なので、他のWEB広告と比べて拡散力に優れている点が特徴です。
X広告の種類と特徴
実際にどのような広告の種類があるのかの分類です。
X広告には主に3つの広告枠に出稿することができます。
①プロモツイート、②プロモアカウント、③プロモトレンドの3つです。

プロモツイート
プロモツイートは、タイムラインの中に広告を配信するX広告で一番主流の配信方法です。
広告を見たユーザーにフォローやリツイートなどをしてもらうことによって、広告費をかけずにそのユーザーのフォロワーにも宣伝をすることができるため、二次拡散が期待できる点がメリットです。
ただ、ネガティブなリツイートをされた場合でも同様に拡散されてしまうため、発信する内容には十分注意をしてマイナスプロモーションにならないように気をつける必要があります。
プロモアカウント
プロモアカウントはXアカウント自体を宣伝する配信方法です。
すぐに直接的な売上にはつながりにくいですが、自社アカウントのフォロワーを増やしていくことで、アカウントの資産価値を高めつつ、長期的な集客や売上に繋げることができます。
プロモトレンド
プロモトレンドは、X内のトレンド欄の一番上に広告が表示される配信方法です。
1日1社限定の買い切りとなっており、X内でも目立つ位置に広告を表示できるため短期間で成果を出したい場合に効果的です。
デメリットとしては、他の配信方法に比べて費用が高い点と1日1社限定となるため、希望日に配信できない可能性がある点です。
広告の種類を選ぶポイント
どの配信方法がいいかは事業内容によっても変わりますが、選ぶ際のポイントは下記の3点を意識して選ぶといいでしょう。
・広告を利用する目的
・即効性か長期目線か
・予算規模
例えば、二次拡散を期待して、多くの人に幅広く宣伝をしたい場合はプロモツイート。
即効性を期待する場合はプロモツイートもしくはプロモトレンドを使用して、長期目線の場合はプロモアカウントで配信する。
予算が多くある場合はプロモトレンドを使用するなどです。
それぞれの特徴を考慮した上で広告の種類を選ぶことでX広告の強みを最大限活かすことができるはずです。
X広告の種類 | こんな方にオススメ! | メリット | デメリット |
プロモツイート | 商品を幅広く広めたい 高い効果を発揮したい | フォロー、リツイートなどの二次拡散が期待できる | 二次拡散されたものは削除できない |
プロモアカウント | Xアカウントの運用を行いながら資産として蓄積したい | 自社アカウントのフォロワーを増やしながら育てられる | 直接の売上はすぐに見込めない |
プロモトレンド | 高額でも良いからブランドの知名度を手早く広げたい | 1日1社限定で目立つ位置に広告掲載できて、短期間で知名度を向上 | 費用が高い、希望日に掲載できない場合もある |
X広告の配信フォーマットの種類
続いてX広告の配信フォーマットは、細かく分けると10種類近くあります。
まず、良く使われるフォーマットとして、①テキストのみ、②テキスト+複数画像、③テキスト+単一画像、④テキスト+動画の4つがあります。
これら4種類は、通常のXの投稿のような形式で配信できるフォーマットです。
テキストの文字数は140文字以内に設定する必要があります。
動画系では他にも⑤ウェブサイトカード、⑥ビデオウェブサイトカードがあります。
設定した広告や動画をクリックすることで、自社のウェブサイトに遷移させることができるフォーマットです。通常の画像付き広告の場合は画像をクリックしても遷移はしないため、特定のサイトへ誘導率を高める効果が期待できます。
⑦イメージアプリカードは自社アプリのインストールを誘導することができるフォーマットで、ボタンを押すだけでダウンロードさせることが可能です。
⑧カンバセーションカードは、ボタンを複数設置してアンケートのように配信するフォーマット
ユーザー参加型のコンテンツにすることで興味をひきやすい効果が期待できます。
広告に使用する画像と動画の画像サイズは、主に「800×800px」「800×418px」の2つがあります。
動画の尺は2分20秒までの長さまで配信可能ですが、15秒程度の長さが推奨されています。
X広告の出稿方法
ここまでは、X広告の各構成の説明でしたが、次は出稿方法についてです。
X広告はXアカウントを作成した上で、サイドメニューからX広告を選択し、支払い情報などの入力が完了すれば作成することができます。
そして、この後にの別キャンペーンと広告の配信設定を行い、審査が完了すれば広告が配信されます。
最初に記載したとおり、2023年4月から広告配信するためには有償バッジの取得が必須になっているので、その点も確認してから次へ進みましょう。
X広告の配信フロー
続いてX広告のアカウントを開設して、出稿開始するまでの流れです。キャンペーンの目的の選択
まず、広告キャンペーンの目的を選択肢の中から選びます。一度作成すると後から変更できないため、事前に決める必要があります。
キャンペーンの目的 | 課金方式 | 概要 |
---|---|---|
ブランド認知度の向上 | インプレッション課金(CPM) | リーチ数を最大化する |
ツイートのエンゲージメント | エンゲージメント課金(CPE) | ツイートへの反応を増やす |
プロモビデオ再生数 | 動画視聴課金(CPV) | ツイートの動画再生数を伸ばす |
インストリーム動画再生数 | 動画視聴課金(CPV) | ツイートの動画再生前に流れる広告 |
フォロワー | フォロー課金(CPF) | フォロワーを増加させる |
ウェブサイトへの誘導数またはコンバージョン | クリック課金(CPC) | 自社サイトへの誘導に利用 |
アプリインストール数 | アプリインストール課金(CPI) | アプリインストールを促進 |
アプリ起動数 | アプリ起動課金(CPI) | アプリの起動を促進 |
ターゲティング
広告を表示させたいユーザー層、出稿範囲を絞り込む設定も行います。地域、性別、年齢、興味・関心、フォローしているアカウントなど、多岐にわたる条件から絞り込むことができます。
フォロワー、類似ユーザー、興味関心、イベント、カスタムオーディエンス、キーワード・絵文字、映画とTV番組、会話トピック、ツイートエンゲージャー
予算の設定
日次予算やキャンペーン全体の予算を設定します。また、広告の課金形式などの入札方式もこの段階で選択します。広告タイプの作成
静止画のバナー広告、動画広告など広告タイプを設定します。テキストを入れる場所や、リンク先URLの挿入有無も複数に分かれているので、プレビュー画面で作成した広告を見ながら一番良いと思うものができるまで、色々と設定を変えながら試してみましょう。
テキスト、画像、動画、カルーセル、ブランド絵文字、投票機能、カンバセーションボタン、ライブ配信
配信方法の分類
配信方法は下記の4つに分かれます。オーガニックは、多くのXユーザーが無料アカウントで日々投稿している「140字以内」のツイート文のことで、広告に転用することも可能です。その際に「リンク先URL」やテキストを外側に追加したりできます。
配信方法の分類
①既存のオーガニックツイートを広告配信
②オーガニック+広告で予約投稿
③広告用のみで配信
(オーガニックなし)
④広告用のみで予約投稿
(オーガニックなし)
広告の掲載イメージ
実際のX広告の掲載イメージは、下記のようにツイート部分と運用画面の外側で付与した内容に分かれます。 運用画面での設定箇所は下記のとおりです。下部に「広告用」にチェックを入れる欄があり、ここで広告だけで配信するツイートかオーガニックと広告で併用配信するか選ぶことができます。
(③広告用のみで配信、④広告用のみで予約投稿の場合に適用)
広告の確認と公開
作成した広告内容を確認し、問題がなければ公開します。公開後にZ側が広告の内容を審査し、ガイドラインに適合しているかをチェックして問題なければそのまま配信が開始されます。
分析と最適化
広告が配信されると、そのパフォーマンスをリアルタイムで分析することができます。クリック数、インプレッション数、コンバージョン数などの指標をもとに、広告の効果を評価し、必要に応じて最適化を行います。
成果を出すためのXアカウント構築のポイント
ここまでX広告の設定方法についてでしたが、X広告をしっかり設定するだけでは配信しても思うように成果を出せないことが多いです。
それは、広告の内容だけでなくXアカウントも作り込むことが大切だからです。
そこで成果を出せるアカウントを作るためのポイントについても説明します。
・プロフィール
何のアカウントで、普段どのようなツイートをしているのかがすぐにわかるようにする
・URLの記載
企業サイトのURLや広告で告知をしているサービスのサイトを設定しておく
・固定ツイート
ユーザーに見せたいツイートがあれば固定ツイートとして設定しておく
・投稿内容
商品の宣伝ばかりではなく、ユーザーにとって価値のある情報も発信する
・ユーザーとのコミュニケーション
コメントやリプライなどのコミュニケーションを行うことで、ユーザーとの関係値を深めていく
・認証バッジ
個人であればブルー、法人はブルー/ゴールドの認証バッジを取得することで、権威性を示すことが可能
まとめ
以上がX(旧Twitter)広告の基本的な仕組みから成果を出すポイントについてでした。
情報の拡散スピードに優れているX広告を使いこなすことができれば、他の広告媒体に比べても圧倒的に早く多くの見込み顧客へのアプローチが可能になるはずです。
ぜひ今回の記事をもとにX広告に取り組んでみましょう。