今回の記事では、YouTube動画広告の訴求力を高める方法を紹介します。
あまりYouTube動画を出稿されたことがなく、効果的な露出方法を知りたい方にお勧めです。
広告の表示面積を広げて視覚的にアピールするには
YouTubeの動画広告は、表示された後に視聴者がスキップをしてしまうことも少なくありません。
スキップが可能となるまでの「5秒間」という非常に短い時間の中で、視聴者の関心を得なければなりません。
そこで広告の表示面積を広げることにより、視聴者の目に留まりやすい設定を施すことが重要です。
その方法について3つ紹介します。
方法1.サイトリンクを追加
視聴者は動画広告から興味を持ち、詳細情報を知りたいと思うものです。
しかし動画は一貫性をもって伝えているため、その中だけで全ての情報を伝えきることは難しいです。
そこで動画の下にサイトリンクを表示することで、視聴者を自社のウェブサイトに誘導し、必要な情報を提供できます。
Googleのリスティング広告(検索広告)を運用されている方は既にご存知かと思いますが、以下に手順を説明します。
<設置手順>
1. Google広告の運用画面を開く
2.「広告とアセット」のアセットを選択する
3.「サイトリンク」をクリックすると、「サイトリンクを追加する」という画面が表示される
4.「サイトリンクのテキスト」に文字入力をすることで、プレビューとともに設定が完了
方法2.コンパニオンバナーを用いる
コンパニオンバナーは横長の静止画広告であり、動画広告と同時に表示されます。
コンパニオンバナーを活用することで、ロゴ、キャッチコピー、追加情報、ウェブサイトへのリンクなどの情報を視聴者に伝えることができます。
特に動画広告がスキップされた後でも引き続き表示されるのは、占有面積を増やす上で大きな役割を果たしています。
<設置手順>
1.動画広告作成画面を開くと、最下部に「コンパニオンバナー(パソコンのみ)」へ移動する。
2.コンパニオンバナーのカスタマイズ方法(自動生成・画像をアップロード)を選択する。
3.「キャンペーンを作成」をクリックすると設定が完了。
<画像をアップロードする際の注意点>
・画像サイズ:300px(横)×60px(縦)
・アップロードする画像ファイル形式:JPG、GIF、SWF
・画像サイズ:150KB以下
なお、コンパニオンバナーはパソコンにのみ表示されます。
モバイルデバイス、コネクテッドTV、その他のYouTube 対応デバイスには表示されないので、注意が必要です。
方法3.Google Merchant Centerの商品フィードを利用
Google Merchant Center(グーグルマーチャントセンター)の商品フィードを使用してショッピング広告を配信している方向けに、新たに動画の下に画像を追加するオプションが提供されました。
これにより、商品画像の広告にさらに追加の情報を掲載することが可能になりました。
<設置手順>
1.Google広告の運用画面を開く。
2.「設定」を選択する。
3.商品フィードの「Google Merchant Center(GMC)フィードを使用して、広告に商品を表示する」に チェックを入れる。これで、自動的に連携されて配信できるようになります。
複数の動画を用いた配信戦略
次に、実際に動画広告の配信をうまく他のマーケティング施策と組み合わせた事例を紹介します。
事例1:シーケンス設定による2段配信(例:健康食品)
<1回目:ブランド認知目的>
・バンパー広告
・20代以上の全ユーザーを対象
・フリークエンシー「1回」
<2回目:アクション目的>
・ビデオアクションキャンペーン
・20代以上の「健康関心層」
・フリークエンシー「上限なし」
まず1回目にバンパー広告を配信して、幅広いユーザー層に製品の価値や効果を伝えてブランドの認知力を高めます。
そして2回目の動画広告で、ターゲットをより関心が高い層に狭めて、フリークエンシーの上限なしで配信します。
フリークエンシーの上限を「なし」と設定すると、同じユーザーに対して広告を繰り返し表示されますが、興味のあるユーザーの可能性が高いため効果的です。
このように2段配信を行うことでユーザーの関心を高め、目標を達成することができました。
事例2:商品発売日前に盛り上げ期間を作る(例:ゲーム)
発売日前のブースト期間に、市場への浸透度や認知度を向上させるため一定量でインストリーム動画広告を配信しました。
そこで、商品の特長や魅力を消費者や業界関係者に伝えて、発売日以降の興味喚起や販売促進に向けて認知を幅広く広げます。
そして、何らかのアクション(商品購入・ウェブサイト訪問・利用登録等)を行なったユーザーに対して、発売日以降にバンパー広告を配信しました。動画広告とその他の媒体の広告で、特典やプロモーションの案内、商品の使い方の説明など「中身に注目してもらう戦略」を取ることで、購買意欲の促進に繋げました。
まとめ
このように、動画広告をただ配信するだけでなく、設定面や組み合わせを効果的に活用することで、配信後の反響も変わってきます。どのような広告形式が有効かは、ターゲット層や目的によって異なりますが、少しでも動画広告の訴求力を高めるためのヒントになれば幸いです。