TableauとLooker Studioの機能比較|あなたに最適なBIツールは?

こんにちは。SPENDAの伊藤です。
Google Analytics(以下、GA)やGoogle広告などWEBマーケティングでサイトへの流入を計測する際に、Looker Studio(旧データポータル)でデータを表、グラフに可視化する会社は多いでしょう。

Google Analytics4はBig Queryと連携してBIツールで可視化する企業も多いと思いますが、Looker Studioよりもカスタマイズ性に優れ、より細かい部分まで見やすくまとめることができます。
一方、Looker Studioは無料とは思えないほど、様々な機能が追加されて、毎年進化しています。

今回はBIツールTableauとLooker Studioを長年支援しながら、ユーザーとしても使ってきた中で感じた「TableauがLookerStudioより便利なこと」をご紹介します。
※多くのグラフや表の形式がありますが、今回は表とグラフは二軸の散布図に限定したお話です.

【初心者向け】BIツールとは

BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)は、データを収集、処理、分析、可視化するためのソフトウェアです。さまざまなデータソースから情報を統合し、ダッシュボード、レポート、グラフなどの形式で表示します。

BIツールを活用することで、データに基づいた情報や仮設を得て、戦略的な意思決定を行うことができます。

例えばBIツールには、下記のようなものがあります。

・Tableau
・Looker Studio
・Microsoft PowerBI

このほかにも多数のツールがあります。

Tableauとは

Tableauはデータ可視化や図表作成のツールとして、2010年頃から利用者が急増して有名になったツールです。
マウスのクリックやドラッグだけでも多くの高度な機能が使える便利さによって、複雑なデータも直感的に理解しやすくすることが可能です。

Tableauは他の多くのデータベース、アプリケーション、およびプラットフォームとの連携が可能です。
Excelはもちろんですが、Google関連の「スプレッドシート」「BigQuery」や、Amazonの「RedShift」、その他のデジタルマーケティングツール「Treasure Data」など非常に多くのツールと連携することができます。

毎回データを手動で移行して整形しなくてもTableauに直接繋げるケースも増えてきています。

Tableauの使い方を知りたい方は、下記記事もご参照ください。

■参考記事:【初心者向け】Tableauをメニュー一覧から使い方まで

LookerStudioとは

Looker Studioは、Googleが提供するBIツールで、以前は「Google Data Studio」として知られていました。基本的には無料で使用できるので、多くのユーザーが活用しています。

特にGoogle系サービスとの連携が強く、「Google広告」や「GoogleAnalytics」、「Google Search Console」のデータをダッシュボード化する点が優れています。

Google以外のサービスでも、プラグインによって接続できたり、一度スプレッドシートを経由することでLookerStudioに表示させたりと、問題なく機能します。

LookerStudioで広告データを可視化する方法など、本メディアでは多数のノウハウを記事にしています。ぜひご参照ください。

■参考記事:LookerStudioでGoogle/Yahoo広告データを自動連係,合体してみた

TableauとLookerStudioの各機能比較6選

次の6つの視点でTableauとLookerStudioを比較しました。

  1. データソースの接続、成形
  2. クロス表の作成
  3. 数値やプロットの大小による色分け
  4. 書式変更の種類について
  5. ディメンションの結合
  6. 二重軸の掛け合わせ

データソースの接続、成形

まず、TableauやLooker Studioに接続するためのデータソース(Excel、スプレッドシートなど)が必要ですが、Tableauであればユニオンという機能があり、エクセルで別々のタブに集計した別々のデータソースを自在に結合したり分離することが1回のドラッグですぐにできます。
複数のデータソースを結合してカスタマイズするには、とても便利です。

■Tableau
これはLooker Studioでも可能ですが、指標の統一や計算指標(クリック率など)の作成を1個1個行わないとならず、手間がかかります。

■Looker studio
またTabeleauでは、データソースの列タイトルがそろっていなくても成型できる「Tableau Prep」というアプリケーションも使えます。 Tableau Prepを使えば、あまり整理されていないエクセルのデータでもTableauに接続して、表やグラフを作ることができます。

クロス表の作成

表を見やすくするために、縦と横にディメンション項目を並べたクロス表を作成することも多いでしょう。
Looker studioのほうは、1つのシートにたくさん作るとエラーが出てきます。
裏側で用意できるデータ量に上限があり、同じシートにクロス表を3,4個作ると「これ以上作れません」のような注意画面がホップアップで出てきてしまいます。

データ量によって異なりますが、通常の表であれば10個くらい設置できるのが、クロス表になると3,4個に減ってしまいます。
一方でTableauではそういった限界を感じたことはあまりなく(ファイルの容量は重くなりますが)、1つのダッシュボードにクロス表やグラフを何個でも設定することが可能です。

■Tableau

数値やプロットの大小による色分け

表やグラフを見やすくするために、数値の大小によるグラデーションやグラフのプロットを色分けすることもあるでしょう。
1~2種類でシンプルに可視化したい場合は、Looker Studioで不自由しないでしょう。

■Looker studio
一方で、Tableauはさらに細かいところに手が届くように何段も掘り下げて可視化することが可能です。

■Tableau

書式変更の種類について

これは日付を例に見てみます。
Looker studioでは「日」「月」「時間」など複数の日付形式があり、粒度を変えてデータを見たい時にも便利です。

■Looker studio
一方でTableauはこれらの種類に加えて、ディメンションや指標、フィルタなどでさらにカスタマイズを細かく行うことができます。
縦横も自在に変えられるところはLooker Studioよりも便利な点です。

■Tableau

ディメンションの結合

「キャンペーンとデバイスの掛け合わせで、ダッシュボードに表示させて欲しい」という場合もたまにあります。
Tableauでは、2つの異なるディメンションを結合して表示させて、表やグラフに追加したり他の指標とさらに組み合わせたりできます。

■Tableau
一方Looker studioでは、コードを使って「新規フィールド」を作成することはできるものの、フィルタで対象範囲を絞ったり表示が長くなったときに調整することがやや難しいです。

■Looker studio

二重軸の掛け合わせ

「2つの指標を1つのグラフで二重軸として同時表示させたい」という場合もあるでしょう。
Looker studioではシンプルに2つの指標だけ可視化したい場合には便利です。

■Looker studio
一方Tableauでは、そこからさらに別のディメンションで色分けしたり、文字を追加したりすることが可能です。

■Tableau

まとめ

Looker studioとTableauを機能ごとに見てみましたが、どちらが良いかは組織の事業目的や優先することによって変わります。

どちらにしても、各企業でデータを扱う重要性は年々重要になってきており、本記事をとおしてそれぞれの特徴やできること、できないことを理解してより良い判断に繋がれば幸いです。

もし「BIツールとLooker studioのどちらが良いか分からなくて、相談したい」などお困りなどの方は、下記よりご相談頂けます。

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