Tableauを活用したCRM分析

  • 2024年1月29日
  • 2024年5月22日
  • Tableau
CRM(顧客関係管理)データの分析において、Tableauはその強力な可視化ツールとして重要な役割を果たします。

この記事では、Tableauを用いたCRM分析の効果的な方法と、その実践的な応用について掘り下げていきます。
Tableauは、膨大な顧客データを直感的かつ詳細に分析することを可能にし、ビジネスにおける意思決定を大きくサポートします。

データドリブンなアプローチが求められる現代において、Tableauを活用することでCRMデータからの分析力を深めて、顧客満足度の向上や売上の増加に直結する戦略を立てることができます。

本記事がTableauを使ったCRM分析のポテンシャルを最大限に引き出す参考になれば幸いです。

CRMが良く使われる業種:EC事業、病院、クリニック、小売業、金融機関、その他BtoB事業

Tableauの概要

データ可視化と分析

Tableauは、複雑なデータセットを直感的で理解しやすい視覚的フォーマットに変換する強力なデータ可視化ツールです。
ユーザーは、ドラッグアンドドロップのインターフェースを使用して、データを様々なタイプのグラフやチャートに簡単に変換できます。

インタラクティブな操作とダッシュボード

Tableauはインタラクティブな操作とダッシュボードを提供し、ユーザーがデータを多角的に探索できるようにします。
これにより、データの深い洞察を得ることが可能となり、より効果的な意思決定をサポートします。

幅広いデータソースの統合

Tableauは、様々なデータソースからのデータを統合し、一元的に分析することができます。

ディメンション、メジャー、フィルタなどを使って図表を作成できるワークシートと、複数のワークシートを自在に配置するダッシュボード、それらを物語風に伝えるストーリーに分かれます。

これにより、異なるシステムやプラットフォームに散らばるデータを組み合わせ、全体的なビジネスの洞察を得ることが可能です。

Tableauによるデータ可視化のメリット

直感的な理解の促進

Tableauによるデータ可視化は、複雑なデータセットを直感的に理解しやすい形に変換します。
グラフやチャートを用いることで、データのパターン、トレンド、相関関係が一目で把握でき、迅速な分析や判断が可能になります。

インタラクティブな探索

Tableauはインタラクティブな機能を提供し、ユーザーがデータを様々な角度から探索できるようにします。
これにより、特定の問いに対する答えを探る過程が容易になり、より深い洞察を得ることができます。

組織全体でのデータ活用の促進

Tableauの使いやすさは、技術的な専門知識がないユーザーでもデータ分析を行えることを可能にします。
これにより、組織全体でのデータ活用が促進され、データ駆動型の意思決定が組織全体に浸透します。

CRMデータ分析のためのTableauの活用方法

顧客行動の可視化

CRMデータを分析するために、Tableauを使用して顧客の購買履歴や行動パターンを視覚化します。
例えば、顧客別の製品名、購入日、数量などを表やグラフに表すことができます
これにより、顧客の嗜好や行動のトレンドを把握し、ターゲットマーケティングや顧客セグメンテーションの精度を高めることができます。

セールスとマーケティングのパフォーマンス分析

Tableauを活用して、セールスやマーケティング活動の成果を分析します。キャンペーンの効果、月別の増減率、売上の傾向などを詳細に追跡し、戦略の効果を評価し、必要に応じて調整を行います。

顧客満足度とロイヤルティの追跡

顧客満足度調査やフィードバックデータをTableauで分析し、顧客ロイヤルティのレベルやサービスの問題点を特定します。
例えば、顧客をグレード別に分けて、データソースを読み込めば自動的に最新状況が更新されるダッシュボードを作成できます。
これにより、顧客サービスの改善点を明確にし、長期的な顧客関係の構築に役立てられます。

フィールド式と指標(編集ユーザー向き)

TableauのCRM分析で主に使うフィールド式をまとめてみました。
主にTableau Desktopを使ってファイルを編集するユーザー向けです。

顧客別初回購入日

「初回購入日」は「MIN[オーダー日]」で表現できるものの、オーダー日が一緒の2名の顧客が分別されなくなってしまう場合もあります。

それを防ぐために、Tableauの「ディメンション」で「fixed」を使ってフィールド式を作成します。
{fixed [顧客名]:MIN([オーダー日])}

顧客別最新購入日

「最新購入日」も「MAX[オーダー日]」でフィールド式を作成して、ワークシート作成に利用します。
{fixed [顧客名]:MAX([オーダー日])}

Tableauの各指標の作成

購入回数ごとの注文日の違いを算出するための指標も作成します。
DATEDIFF(“day”,[顧客別初回購入日],[顧客別最新購入日])
DATEDIFF(“day”, [顧客別最新購入日], TODAY-90())


同じ顧客のオーダーごとにデータを分ける必要があれば、それもFIXEDを使って指標も作成します。
 {FIXED [顧客名]:COUNTD([オーダー ID])}
 {FIXED [顧客名]: SUM([売上])}
 COUNTD([顧客名])

まとめ

Tableauを使ったCRM分析は、ビジネスにおける顧客理解と戦略立案において非常に有効な手段です。
本記事では、Tableauのデータ可視化機能がCRMデータ分析にどのように貢献するかを解説してきました。複雑な顧客データを直感的に理解し、具体的なアクションに繋げることが可能になります。

また、実際のビジネスシーンでの事例を通じて、Tableauを用いたCRM分析の実践的な応用方法を紹介しました。この知識を活用し、自身のビジネスにTableauを取り入れることで、顧客満足度の向上や売上増加に繋がる戦略を立案し、実行することができます。

「ロイヤリティ顧客について分析して深く知りたい」
「商品を購入した後の購入客別の分析(CRM)を試してLTV向上に繋げたい」
このような要望に対して、TableauはCRMデータを活用する上での強力なパートナーとなるので、検討されてみてはいかがでしょう。

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