2024年12月11日、The Winter ’25 Editionで発表された新機能により、ShopifyとGoogle広告の連携がさらに強化され、セグメント機能を活用したカスタマーマッチが簡単に利用できるようになりました。
Cookieレス時代の到来が叫ばれる中、自社の一次データを活用したマーケティングがますます重要視されています。この新機能は、まさに現代のWebマーケティングのトレンドに応えるものと言えるでしょう。
ShopifyとGoogle広告の連携を活用することで、顧客一人ひとりに最適化された広告を配信し、コンバージョン率の向上や広告の効率化が期待できます。この記事では、この新機能の概要やメリット、具体的な設定方法を分かりやすく解説します。

カスタマーマッチとは?
カスタマーマッチは、Google広告で提供されるターゲティング手法の一つで、自社が保有する顧客データ(メールアドレスや電話番号など)を活用して、特定の顧客層に対してパーソナライズされた広告を配信する仕組みです。
従来のCookieベースのターゲティングとの違い
従来のオンライン広告では、Cookieを用いてユーザーの訪問履歴や行動データを基にターゲティングを行う方法が一般的でした。しかし、Cookieはプライバシー規制の強化やデバイス依存性の問題、第三者データへの過剰な依存といった課題を抱えていました。
一方、カスタマーマッチは自社が直接収集した一次データを活用するため、プライバシー保護を確保しながらCookieに依存しない高精度なターゲティングを可能にします。
カスタマーマッチの強み
カスタマーマッチが従来のCookieベースのターゲティングと比べて優れているポイントは以下の通りです。
①プライバシーに配慮したデータ活用
自社で収集した顧客情報を活用するため、規制強化の影響を受けにくく、データの信頼性が高いです。また、Google広告ではデータが暗号化されて扱われるため、プライバシー保護が確保されています。
②持続性のあるデータ
顧客のメールアドレスや電話番号を使用するため、Cookieに依存せず、ユーザーが複数のデバイスを利用しても一貫したターゲティングが可能です。
③ターゲティング精度の向上
実際の顧客データを活用することで、見込みの薄い顧客層に広告を配信する無駄を省き、ROI(投資収益率)の向上が期待できます。
Google広告の連携でShopifyのカスタマーマッチが簡単に!
従来、カスタマーマッチでは顧客データを手動でGoogle広告にアップロードする必要があり、頻繁なデータ更新時には手間や正確性の課題がありました。
しかし、今回のThe Winter ’25 Editionで発表された新機能により、ShopifyとGoogle広告の連携が大幅に強化され、Shopifyで収集した顧客データをセグメント単位で簡単にカスタマーマッチに活用できるようになりました。
今回のアップデートで実現した、主な利便性は以下の3点です。
① 顧客データの自動同期
Shopifyで収集されたメールアドレスや電話番号などの顧客情報が、Google広告に日次で自動的に同期されます。これにより、手動作業が不要となり、常に最新の顧客データを広告運用に活用できます。
② パーソナライズされた広告配信が可能に
Shopifyのセグメント機能に対応した顧客リストを作成できるようになり、「3回目購入者」「プレミアプラン契約者」など、顧客の特性に合わせた柔軟なリスト管理と広告配信が実現します。
③ 煩雑な設定が簡単に
手動アップロードが不要になり、初期設定やデータ更新作業が大幅に簡略化されます。特にリソースが限られている中小規模の事業者にとって、この機能は大きな助けとなるでしょう。
ここまでが今回のアップデートの前提知識となります。
何を言っているか難しい!という方は、Shopifyを利用して精度良い広告配信を、簡単にできるようになった、という部分だけでも覚えておいていただけたらと思います。
次のセクションから実際の手順をご説明しますが、Shopify、Google広告を利用している事業者は是非キャプチャを参考に設定していきましょう!
導入手順
実際にShopifyのセグメントとGoogle広告のカスタマーリストを連携させます。
流れとしては、
・Shopifyを開いてGoogle広告と連携する
・→Google広告を開いてShopifyのセグメントと連携をする
という流れで行います。
①ShopifyでGoogle広告アカウントをリンク
Shopifyを開き、Google&YouTubeを選択。Google広告アカウントをリンクする。
(Googleアカウントの接続がまだの場合、先にそちらを済ませておく。)
②Google広告にて顧客リストを追加する
Google広告を開き、ツール > オーディエンスマネージャー > 「+」 > 顧客リスト を選択する。
③データソースにてShopifyを接続する
データソースでShopifyを選択し、直接接続を選択すると、「承認」のボタンが出てくるので選択する。
④Shopifyで承認をする
自社のmyshopifyのドメインを入力し、「続行」を選択。
⑤カスタマーマッチを設定する
カスタマーマッチを有効にし、設定を完了させる。
⑥インポートするセグメントデータを選択する
インポートしたいセグメントを選択し、次へを選択。この際、フィルターを利用してフリーアドレスを除外するなどの設定も可能。
⑦フィールドをマッピングする
すでにデータソースのフィールドとGoogleのフィールドは一致しているはずなので問題がなければそのまま次へを選択する。
⑧接続を確認
接続に問題がなければ次へを選択。更新スケジュールに記載があるように、日次で更新される。スケジュールは日次か週次で選択することができる。
⑨Google広告のオーディエンスを設定する
ここまではデータソースの設定だったため、最後にそのデータソースを利用し、Google広告のターゲティングで利用するセグメントを作成する。
セグメント名を入力し、ポリシーへのチェックをつけて保存する。
⑩オーディエンスが設定されたら作業完了
オーディエンスが設定されたら設定完了です。お疲れ様でした。
最後に
今回のアップデートにより、ShopifyとGoogle広告の連携が強化され、カスタマーマッチの活用がこれまで以上に簡単になりました。自社の一次データを使ったターゲティングは、Cookieレス時代に最適な手法です。
今回、手動作業の削減やデータの自動同期により、効率的かつ効果的な広告配信が可能になりした。この新機能を活用して、広告運用をさらに最適化し、成果を高めていきましょう!
Google広告で既存顧客への配信を除外し、CPAを改善する方法については下記で解説しております。カスタマーリスト作成後の応用としてご活用ください。
>>> Google広告の顧客リスト除外で確実にCPA改善
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