今回はZOHOの主要なメニュー分類と、実際に導入した様子を紹介します。
導入前の課題と導入後の改善点を詳しく解説することで、自社事業にZOHOを適用した時のイメージが分かります。
ZOHOを導入検討されている事業者の方の参考になれば幸いです。
ZOHOのメニュー分類
ZOHOは、企業のさまざまな業務ニーズに応えるため、多くのツールを提供しています。正確には約45のアプリが搭載されており、開発次第ではもっと多くのツールと連携することができます。
これだけ多くあると全部把握するのは大変ですが、初めて導入する際は一部のメニューに制限して使い始める企業がほとんどです。
使っていく中で、その便利さや応用できる幅の広さに気づいて追加で導入するケースが多いでしょう。
ZOHOが提供している狙いとしては、「会社の中で行う全業務を1つのツールでできたら良いな」という意図を込めて提供しています。
世界で利用者の人口が1億人と言われているので、事例もたくさんあって今後も時代の変化に合わせて進化していくでしょう。
特に利用頻度の高い主要なメニューを紹介します。
顧客管理ツール（Zoho CRM）
Zoho CRMは顧客データを最大10GB（約500万件のレコード）管理できて、営業機会の追跡、顧客対応の最適化、売上予測などが確認できます。このツールによって、顧客ごとの詳細な分析とリアルタイムのレポートにより、マーケティングと営業活動を効率的に進められます。
管理画面は直感的でカスタマイズが可能なため、企業ごとの具体的な要望に合わせた設定が可能です（下記はサンプルです）。
メールマーケティングツール（Zoho Campaigns）
Zoho Campaignsでは、CRMと顧客情報を連携させて効果的にメルマガを配信することができます。1つのアカウントで最大5,000人まで送信可能で、属性ごとのセグメンテーションや自動返信、A/Bテストの機能も充実しています。
これによって、カスタマイズされたコミュニケーションを行うことができます。
問い合わせ管理ツール（Zoho Desk）
Zoho Deskは、複数のチャネルからの問い合わせを一元管理できます。もしSalesforceなどのCRMツールが他にあればデータを連携できて、顧客の過去の問い合わせ履歴や購入履歴を参照しながら対応することができます。
また、AIを活用したチケット割り当てや優先順位付けで、サポートチームの負担を軽減できます。
訪問者トラッキング、Web接客ツール（Zoho SalesIQ）
Zoho SalesIQでは、WEBサイトのユーザーの行動を追跡して、リアルタイムで情報をつかんですぐの対応に繋げられます。ユーザーの動向を分析して、登録完了やお問い合わせへ誘導するために必要な行動をZOHOを通じて行うこともできます。
CRMツールと連携して、収集したリード情報をセールスチームに提供して営業効率が改善した事例も多くあります。
SNS管理ツール（Zoho Social）
Zoho Socialは、最大10個のSNSアカウントとの連携を一括で管理し、投稿スケジュールやリアルタイムでの監視、分析などが行えます。これによってSNS戦略の効果も分かり、改善箇所も見つけやすくなります。
プロジェクト管理ツール（Zoho Projects）
Zoho Projectsではプロジェクトの進捗状況を追跡して、リソースの割り当てやタスクの完了まで全てのプロジェクト活動を一元管理できます。時間追跡や共有、レポート機能も組み込まれていて、分類設定で見やすくする機能も充実しています。
アンケートツール（Zoho Survey）
Zoho Surveyは、顧客満足度や市場調査、従業員満足度調査など、多様な用途に対応するアンケート作成ツールです。250以上のテンプレートがあるので、直感的なドラッグ＆ドロップインターフェースで簡単にアンケートを作成して、分析することができます。
BI・業務分析ツール（Zoho Analytics）
Zoho Analyticsは、70以上のカスタムテンプレートから近いのを選んでデータを深く分析して、視覚的に見やすいレポートを作成できる高度な分析ツールです。これを使えば、データをドリルダウンして詳細なインサイトを得ることができて、データドリブンな意思決定ができます。
ZOHOを導入する際のニーズの特定
ZOHOのメニューは上述のとおりたくさんあるので、どれを選べば良いか迷うでしょう。検討するにあたって、まず組織が直面している問題点や改善したい業務プロセスを明確に理解することが重要です。
例えば、顧客データの管理が難しい、プロジェクトの進捗が見えにくい、市場キャンペーンの効果が分析しづらい、といった具体的な課題を洗い出します。
次に、それらの課題にZOHOのどの製品が適しているかを検討します。
例えば、ZOHO CRMは顧客関係管理、ZOHO Projectsはプロジェクト管理、ZOHO Analyticsはデータ分析とレポーティングに有効です。
これらのツールを用いて業務効率化を図り、社内の生産性向上を目指すことができます。
各ツールの機能を詳細に調べてニーズに合ったソリューションを選択することが成功への鍵となります。
ZOHOには分からないことを質問できるコミュニティや、導入設定をサポートしてくれる認定パートナーもいるので頼ってみるのも良いでしょう。
トライアルの実施
ZOHOでは試用期間があるので、その期間は無料で利用できます。実際の業務フローにZOHOツールを組み込んでテストしながら、最適な方法を選んだうえで本導入に移行できます。
できるだけ全部の機能を活用して具体的な評価基準や目標を設定して、トライアル期間が終了する前にZOHO側のサポート担当とMTGで分からないことを聞いたりすることもできます。
正式に導入する前にトライアルがあることで安心ですね。
導入後のスタッフトレーニング
ZOHOの導入を決めたらWEBサイト上で申し込みをして、契約、ライセンス数とメニューの決定、支払設定などを行います。導入初期には専門のサポートチームがいるので、問題が生じた場合にも対応してくれます。
スタッフ向けのトレーニングプログラムもあり、オンラインチュートリアル、ライブウェビナー、実践的なワークショップなどが充実しているので、是非活用しましょう。
トレーニングプログラムが終わる頃には、ZOHOツールを使った業務の自動化、効率化のテクニックの習得ができていて、ツールを最大限に活用できるようになっているでしょう。
ZOHOで改善できること
ZOHOを利用することで、多くのビジネスプロセスが改善されます。まず、顧客情報の一元管理により、顧客サービスの質が向上し、顧客満足度が高まります。
また、ZOHOの自動化ツールを使用することでルーティン作業の効率化が図れて、より考える業務に集中できるようになります。
さらに、ZOHOの詳細なレポーティング機能によってデータドリブンで合理的な意思決定がしやすくなります。
このときにZOHOのプロジェクト管理ツールを使うことで、プロジェクトの進捗状況をリアルタイムで追跡して、適時に調整を行うことができて遅延防止や、余分なコストの削減にも繋げられた事例もあります。
成功のポイント
最後にZOHOの成功のポイントをいくつかまとめます。最終的には事業の業務改善や売上UPに繋げる必要があるので、しっかり考えて取り入れてみましょう。
明確な目標設定
まずは明確な目標設定が重要で、目標を設定する際には事業方針に沿って具体的で達成可能なものを設定します。良くあるのは、特定の業務プロセスの効率化、顧客満足度の向上、収益の増加などです。
次に、それぞれの目標に対してどのZOHO製品が最適かを検討し、それに基づいた適切なツールの選定とカスタマイズ設定を行います。
そして定期的に関係者での進捗確認や目標の達成度を確認して、必要に応じた調整を行います。
段階的な導入
いきなり多くの機能を導入する前に段階的に取り入れていくことも重要です。ニーズや課題の中で、最も重要な問題を解決するためのZOHO製品を選定します。
そして初期段階では小規模なチームまたは部門から始めて、適応性や関係者間と円滑に進んでいるかなどを確認します。
このときに具体的な問題が起これば必要な調整を行い、できるだけ多くの社内のID所有者やその周りの関係者の感想を集めてそれも反映します。
うまくいった方法があれば、それを他の部門にも展開して広げていきます。
このような段階的なアプローチによって、リスクを管理しながら効率的に全社的な導入を進めることができて、導入後の運用もスムーズに行うことができます。
フィードバックの収集
ZOHOを導入してからうまくいっていたとしても使いっぱなしにせず、フィードバックを定期的に収集しなければなりません。効果的なフィードバック収集のためには、関連する顧客や利用者からの意見も必要です。
例えば、オンラインアンケートや直接インタビュー、もしくはSNSのコメントや反響など多様な方法があります。
具体的な質問を通して利用者の経験や製品に対する具体的な感想を把握して、データより傾向や意外と多かった意見がないか確認して、具体的な改善策を考えていきます。
このようにして継続的に改善を繰り返していくことで、より使いやすく効果的な活用が期待できます。
まとめ
ZOHOの導入は、業務効率化を目指す企業にとって強力なツールとなります。それぞれのメニューや機能でどのような課題が解決できて、導入後にどのような効果が期待できるか理解することで、ZOHOの便利さが実感できるでしょう。
まだ導入はしていないものの検討中の事業者の方は他社の導入事例を通じ導入のプロセスや成功のポイントを理解して、ZOHOの導入を検討してみましょう。
