例えば、次のような悩みの声を良く聞きます。
「バナーをどうやって用意したら良いか分からない」
「せっかく作ったけど、エラーが出て出稿できない」
「出稿したけど、思ったような出方じゃない」
このようなことが起きないためには知識をつけていくしかないのですが、
今回は重要なポイントや考え方、よくある注意点に絞っていくつか説明していきます。
しっかりした知識を身につければ最初に何をすれば良いか分かり、このように変わります。
・デザイナーに依頼して二度手間にならなくて済む
・媒体別にバナーを作成する際に注意するポイントが分かる
・出稿したけどおもいどおりじゃなかった事例を防げる
是非本記事を読んで、参考にしてみてください。
各媒体の規格と仕様
まずバナーの構成案を考える段階で、各媒体の特性を理解してそれに合わせたクリエイティブを計画する必要があります。例えば、Meta広告では画像内の文字量が制限されていることもあったり変形による文字の途切れが心配なので、あまり画像内に文字は入れないことが多いです。
しかし、Google広告や他の媒体では分かりやすさを重視して画像内に文字を多く埋め込むこともあります。

媒体ごとの違いは、広告のパフォーマンスに大きな影響を与えるので媒体ごとの特性を理解し、最適なクリエイティブを作成することで、広告の効果を最大化できます。
媒体ごとのサイズの違い
媒体ごとのサイズの違いを考慮してバナーを作成することも重要です。例えば、Googleでは300×250や728×90、Yahooは600×500や160×600など独自のサイズを多く使用します。
Meta(Facebook/Instagram)では1080×1080や1080×1920といったスクエアや縦長のフォーマットが特徴で、モバイルデバイスでの表示に最適化されています。
各媒体とごの主なサイズは次のとおりです。
媒体 | 主なバナーサイズ |
300×250, 728×90, 160×600, 336×280 | |
Yahoo | 300×250, 728×90, 468×60, 160×600 |
Meta (Facebook/Instagram) | 1080×1080, 1200×628, 1080×1920 |
制作時のポイント
制作段階では、デザイナーが運用担当者(顧客とやり取りする担当者)と別で正確に意図を伝えてデザインに落とし込む必要があります。最小限の情報でインパクトを出す
限られたスペースでインパクトを出すには、最小限の情報でメッセージを絞り込み、視覚的に強調したい要素を際立たせることが重要です。不要な要素を排除してシンプルで明快なデザインにすることで、伝えたい内容がより強くシンプルに見ているユーザーに伝わります。
また、色やフォントを効果的に使い、視線を誘導することで、少ない情報でも最大限の訴求効果を得ることができます。

画像内に文字埋め込みか外付けか
画像内に文字を埋め込むか、運用画面で外付けするかは作成する際に考えるべき重要なポイントの1つです。画像内に文字を埋め込む時は、画像のデザインと一体化させることで訴求効果が得られますが、色合いが合わないと自由度が低下する懸念もあります。あまり多くの情報を埋め込むと、ごちゃごちゃして本当に伝えたいメッセージが埋もれてしまう心配があります。
このあたりは、テキストだけでなくロゴやCTAを一緒に設定するかどうかによっても変わります。
一方、画像の外に文字を設定する広告タイプは「レスポンシブ広告」が主流ですが、画像の外にテキストを配置するため画像内のデザインが変わることはありません。
そのため、より作成の自由度が高まりメッセージをより効果的に伝えやすくなります。
この2つの違いを意識しながら、デザインのバランスを保つことが重要です。

セーフティ―ゾーン
Meta広告では最適化の項目が多かったり、リールとフィードで掲載のされ方やサイズが異なったりして、元の画像が変形されやすくなります。縦横比がそれぞれの掲載面で違うため、文字が急に途切れたりアイコンの形が変わったりします。
プレビューでこの違いを確認することはできるのですが、10種類以上あるので確認も大変でもし修正した場合も再度1個1個の掲載面を確認しないといけません。
このことはGDN、YDNなどのレスポンシブ広告にも当てはまります。
そこで作成する際は、この変形があっても文字が切れたり表示されないことがない「セーフティゾーン」を確認しながら作成することが推奨されます。

セーフティネットの範囲を超えてテキストを画像内に埋め込むと広告が表示されにくくなったり、パフォーマンス面でも低下する可能性があります。
最初からメッセージを簡潔にまとめ、その中でもビジュアル的ににインパクトのあるデザインを心がけることが大切です。
広告の素材数と複数サイズ
広告の素材数と複数サイズをどこまで増やすかについても、広告の効果を最大化するために重要なポイントです。最初は複数の広告を同時に出稿して、1広告あたりの配信金額の感覚をつかみながら進めていくのが良いですが、作成する段階でそれも分からない場合は、「広告予算÷(素材数×枚数)=1広告あたりの費用⇒クリック数換算する」と考えて配信期間中(数日~1か月)で1広告あたり平均100クリック以上になるような枚数を作成することを考えるのが良いでしょう。
そのうえで、広告の素材の種類は多ければ多いほど、ユーザーを飽きさせないためクリック率が長い間落ちにくく、ユーザーの興味をひき続けることができます。
また、複数の広告の素材やサイズを用意すれば、A/Bテストを実施してどのデザインやサイズが最も効果的か検証できます。
異なるターゲット層や配信プラットフォームに合わせたバリエーションを展開することで、より広範囲のユーザーにリーチできる可能性も高まります。
画像の解像度
使用する画像は、できるだけ高解像度にする必要があります。低解像度の画像は、広告の品質を大きく損なう可能性があるので、できる限りここはこだわるようにしましょう。

入稿時に注意すること
入稿時には、ファイル形式やサイズ、解像度が各媒体の規定に沿っているか確認しながら入稿するようにしましょう。また、文字や画像の位置が表示崩れを起こさないようプレビューで確認し、できればデバイスごとの表示違いもチェックする必要があります。
上記で説明した画像の外でテキストを外付けする場合もそれが適切に設定され、重複表示がないかも確認する必要があります。
文字途切れを防ぐ
文字途切れを防ぐには、テキストが表示領域内に収まるように、フォントサイズや行間を適切に設定することが重要です。また、使用するデバイスやブラウザごとの表示の違いを考慮し、テスト表示を行って確認します。
特に多言語対応の場合、言語によって文字数や表示幅が異なるため、デザイン段階で余裕を持たせることが推奨されます。
さらに、固定レイアウトではなく、レスポンシブデザインを採用することで、様々な画面サイズでの途切れを防ぐことができます。
詳しくは「Meta広告のプレビュー調整」で実例をご覧いただけます。

エラーが出ないように注意
エラーが出ないようにするためには、それぞれの要素が規定に沿っているか確認が必要です。しかし、初めての方はヘルプページや規定をできるだけ確認するか、広告代理店や外部の会社に運用を依頼して都度質問するのが良いでしょう。
特にファイル形式やサイズ、リンク先のURLなど、基本的な部分でのミスがエラーの原因となることが多いため、注意が必要です。
また、使用するプラットフォームごとに異なる規則や仕様に適合しているかを確認し、システムテストを実施して問題がないか事前に確認することで、予期せぬエラーを防ぐことができます。

出稿後の注意点
画像を作成して入稿を行い、審査も通過して無事に出稿開始できても、配信中にまた注意を払う必要があります。特に広告の表示崩れや文字の途切れがあると、広告費用の無駄遣いをしていることにもなりかねないので、ここが一番重要になってきます。エラーが発生していないか、配信結果が目標に達しているかを都度チェックする必要があります。
広告の表示のされ方を実際の掲載面で確認しながら、おかしな箇所があればそこを調整していかないといけません。

人物か物によって変わる
広告の中身の画像は何が最適かについては商品ごとに異なりますが、1つの考え方としてモデルやタレント、もしくは社内のメンバーを起用する人物系か、風景や物を中心に映す場合で分けてどちらにするか最初に考えてそこから掘り下げていくのが良いでしょう。風景や物の画像の場合
風景を背景に使用する場合は、商品がどのような日常のケースで使われるか想起される画像イメージにうまく落とし込めれば、ブランドの世界観を効果的に伝えられます。しかし背景とのコントラストうまく合わないと逆効果なので、風景と商品やブランドの両方を載せる際は工夫する必要があります。
※下記が風景画像で、即席で作ったのでクォリティは良くないですが、イメージが伝われば幸いです。

人物系の画像の場合
人物やモデルを中心にしたビジュアルでは、文字やロゴの配置が重要になってきます。特に顔や体のラインに文字がかぶると違和感があるし、モデルの表情やポーズが強調されなくなったりします。
配置に特に注意を払い、モデルの魅力を損なわないようにしながら全体バランスを考える必要があります。

まとめ
ここまで、WEB広告の静止画における準備、入稿、配信の注意点を詳しく解説してきました。これらのポイントをおさえて、効率的かつ効果的な広告運用を目指していきましょう。
しっかりと準備を懸念点を注意しながら作成することで、きっとより良い結果に繋がるので本記事が参考になれば幸いです。