InstagramとFacebookは利用者数が増え続けていていて、表示される広告もデザイン性や視認性が高いことが求められます。
そのため、これらのプラットフォームで広告を最適化するためには、プラットフォームごとの推奨される画像サイズを理解し、広告作成ツールのプレビュー機能を使って、画像が正しく表示されるよう調整する必要があります。
本記事では、InstagramとFacebook広告の画像サイズ選定の基本と、プレビュー画面での調整方法をご紹介します。
配信面のマーケティングファネルでの分類
Facebook, Instagramを利用してマーケティング戦略を考える際に、マーケティングファネルに沿って、リール、ストーリーズ、フィード、DMを分けて配信方法を考える必要があります。通常の投稿(オーガニック)も含めた配信分類の一例は下記のようになります。 最初のユーザーとの接触から認知、比較検討を経て最終的な購買に向かわせるために、このファネル構造を理解して最終的なアクションへ効果的に導く必要があります。リール: 主に新規ユーザーにリーチするために効果的です。動画を用意して配信すればエンゲージメントも高く、自社のコンテンツを通じて今までサービスを知らなかった見込み客にアプローチできます。
フィード: ブランドや商品の認知を深めるのに役立ちます。定期的な投稿や高品質なビジュアルコンテンツを通じて、ブランドのイメージを構築し、フォロワーとの関係を築きます。
ストーリーズ: 日々のブランドのイベントや出来事を既に知っているユーザーに向けて発信することで、比較検討段階にあるユーザーの注目度をさらに上げたり、既に体験済のユーザーに対して新たに興味をひきつけたりできます。
DM: DM(ダイレクトメッセージ)は、最終的な購入や問合せに繋げる直前で重要な役割を果たします。興味を持ったユーザーが質問したり、決断前の一押しをする際に、個別に連絡してコミュニケーションを取ることで促進しやすくなります。
獲得: 最終的に、DMを通じた一対一のコミュニケーションは、ユーザーの購買決定やアクションの促進に繋がります。具体的な情報の提供や限定オファーを用いて、ユーザーを決定フェーズへと導きます。
それぞれの配信形式の機能をマーケティングファネルの異なるステージに適切に組み込むことで、新たにユーザーにサービスを知らせて効果的に購入や問合せまで繋げることができます。これらのフォーマットは広告で使うこともできて、サービスをより速く世間に広めたい場合は広告配信するのが有効です。広告を始める際の基本的な設定や内容については、当サイトでも過去にMeta広告の始め方でまとめています。
Meta広告の主なサイズ(フィード)
フィードはFacebookやInstagramでユーザーのニュースフィードに表示されます。通常投稿を広告として配信することも可能で、広告画面の設定でターゲットを見込み客だけに限定して配信することも可能です。ブランドの認知度向上、ウェブサイトへのトラフィック促進、製品販売などのマーケティング目的に応じて出し分けできます。最適なサイズは、Facebookが「1080×1080」、Instagramが「1080×1350」です。
これ以外のサイズの画像を入稿しても設定や配信自体は可能です。
しかし、縦横のどちらか端に達すると上下の余白が大きくなったり、文字が途切れたりするので注意が必要です。
Meta広告の主なサイズ(リール、ストーリーズ)
リール、ストーリーズ広告は、Facebook、Instagramで全画面に表示される静止画や短い動画広告で、まだブランドや商品の存在を知らないユーザーへ魅力を伝えるのに有効です。商品やサービスの特徴を短時間で伝えることができ、スワイプアップ機能によって直接WEBサイトやランディングページへ誘導することができます。最適なサイズは、「1080×1920」です。
こちらもそれ以外のサイズでの入稿は可能なものの、場合によっては縦横に余白ができたりいびつな表示になる可能性があります。
Meta広告のプレビュー画面での調整
上記のフィード広告、ストーリーズ広告は、広告キャンペーンの配信状況によっては想定していなかったサイズの画像が掲載される場合もあります。例えば、リールの配信面はすべて9:16の広告が表示されるのかと思いきや、縦横比「1:1」で設定した広告画像が切り取られて表示されることもあるのです。
これを避けるためには、広告設定画面でサイズごとの画像を指定する必要があります。
その手順は次のとおりです。
まず、広告画面内で該当の「広告」を選んで「編集」を押します。
そして、「メディアを編集」からそれぞれのサイズごとの画像設定の画面に進みます。
例えば最初に設定した画像が「1:1」であれば、残りの2つの「9:16」「1.9:1」は下にある「変更」ボタンを押してそれぞれのサイズを選びなおす設定を行います。
上記はキャッチコピーを入れていない画像ですが、仮にテキストが画像に埋め込まれていてここで変更を行わないまま配信した場合は、文字途切れが起こる可能性が高いです。
スマホアプリに表示される広告を何気なく見ていると、いびつに文字やロゴが途切れている画像も見受けられます。
このようにならないための対策として、ここで異なるサイズごとの画像を適切に選ぶことで配信面で正しいサイズの広告が表示されるようになります。
Meta広告の最適化について
「広告」の編集画面で「Advantage+クリエイティブ」から広告周りの表記や音や動きをMetaに任せて最適化する機能もついています。広告運用者の間でもあまり知られていないですが、ユーザーが広告を見るときは音楽が一緒に流れていて、それはMetaが自動で選定したものです。
この設定は「音楽」の欄で「音楽を変更」を押すと音の一覧が表示されます。
デフォルトは下記で、Instagramフィードでは50%以上のユーザーへ音が流れているデータが見れます。
ここも商品やブランドにあった音を選ぶようにするのが良いです。デフォルトでは「オン」になっていますが、ブランドによっては「勝手に変えられては困る」という場合もあるのでその場合は「オフ」にするのを忘れないようにしましょう。
まとめ
このように、InstagramとFacebookの広告で画像サイズの選定とプレビュー画面での調整は、広告キャンペーンで目的を達成したり成果を出すために重要な要素です。Instagramではスクエア、横長、縦長の各フォーマットに適した画像サイズがあり、Facebookも同様に様々な広告タイプに最適なサイズが推奨されています。これらのガイドラインに従うことで、広告の見栄えが格段に向上し、ユーザーの関心を引きやすくなります。
また、プレビュー画面での調整を行うことで、実際の表示環境における見え方を確認し、最終的な微調整を行うことができます。本記事を参考に、各プラットフォームの特性を生かした効果的な広告画像を作成し、目的とするターゲットオーディエンスに対して良い成果を出せる広告キャンペーンを展開していきましょう。