生成AIで会議の音声録音を文字起こし・要約&ビジュアル化

会議の録音を文字起こしする場合、会議中にリアルタイムで文字起こしする方法があります。

また、一旦録音したうえで、有料サービスを使って文字起こししている人もいるのではないでしょうか。

しかし、このような方法で文字起こしができても、その文章を読むには手間がかかります。

会議の議題には直接関係ない会話が混ざっていることもあり、また、「あの」「えーと」といった、意味のない発言も文字起こしされてしまいます。

会議の概要を知るために文字起こししたものの、無駄な発言も多数含んでいる長文議事録をひととおり確認するのは大変だったという経験をしたことはありませんか?

しかし、いまはAIを使って文字起こし・要約をすることで、会議概要を簡単に把握する方法があります。

文字起こし・要約した議事録をビジュアル化することで、より分かりやすくすることも可能です。

この記事では、会議のような長い録音・録画データを、Google AI Studio・Gemini・Claudeを使用して、文字起こし・要約・ビジュアル化する方法を紹介します。

この方法を使えば、確認が大変な会議の録音データを、一目で把握できる形に、カンタンにまとめることができます。

弊社SPENDAの議事録でもこの方法を使用しており、省力化に役立てています

今日の会議から使える手法ですので、ぜひ参考にしてやってみてください。

作業の全体像

作業の全体像は以下の通りです。

まず、録音データを文字起こしします。

当記事では、Google AI Studioで文字起こしを行いますが、Youtubeの字幕機能や他のツールで文字起こしすることも可能です。

そして、文字起こししたテキストデータを、あらかじめ作成したGeminiのGemで議事録化します。

Gemとは、Geminiのカスタマイズ機能で作成できるAIチャットボットのことで、あらかじめ作成しておくことで効率的な議事録作成が可能になります。

作成した議事録をそのまま読むこともできますが、

当記事ではClaudeをつかってさらにそれをビジュアル化します。

このプロセスを踏むことで、会議をそのまま録音した文字起こしデータから、一目で会議概要が理解できるビジュアル化された資料を作成することができるのです。

それでは、その手順を解説します。

録音・録画データの文字起こし(Google AI Studio)

まず、Google AI Studioを使って文字起こしを行います。

Google AI Studioは、Googleの最新のAIモデル「Gemini」シリーズを活用できる生成AI開発プラットフォームです。

無料で利用可能で、動画や音声も読み込めるので、文字起こしに最適といえます。その他にも画像生成など様々な用途に使用できますが、リクエスト数やトークン数に制限があるため、利用制限がかからないよう、使い過ぎには注意しましょう。

では、実際に文字起こしの手順を紹介します。

Google AI Studioは動画データも音声データも読み込めるため、文字起こしするファイルは会議の録画でも録音でも構いません。

手順は以下の通りです。

Google AI Studioにアクセスし、Googleアカウントでログインします。

下のチャット枠に音声もしくは動画のデータをドラッグ&ドロップします。

音声データがアップロードされます。

「この議事録を文字起こししてください。」と入力し、「Run」をクリックします

文字起こしが終わったら、左下のボタンからダウンロードします。

出力されたテキストを、次はGeminiで要約します。

要約(Gemini)

​GeminiはGoogleが開発した最新のAIモデルで、テキスト、画像、音声、動画、コードなど多様な情報を処理できるマルチモーダルな能力を持ちます。

・高度な推論力による複雑な問題解決

・コーディング支援

・画像生成

こういった用途で主に使用されますが、

Gemと呼ばれるAIチャットボット作成機能を使うことで文章要約も高精度で行うことができるため、今回はGeminiを使用して議事録の要約を行います。

まずは、Geminiにアクセスし、Gemを作成します。

左メニューから「Gemマネージャー」をクリック

Gemを作成、をクリック

名前(ここでは「議事録要約」)を設定し、カスタム指示にプロンプトを入力します。

※議事録プロンプトのテンプレートは本記事の最下部に記載の方法で受け取れます

入力後「保存」をクリック。

これでGem「議事録要約」が出来上がりました。

次に、この「議事録要約」を使用して、文字起こしを進めます。

左側「Gem」欄から議事録要約をクリックします。

先ほど文字起こししたテキストファイルをアップロードし、「この文字起こしデータから議事録を作成してください」と入力、送信します。

要約された議事録が出力されますので、出力されたものをマウスで一括選択し、コピーします。

要約内容のビジュアル化(Claude)

最後は、要約された議事録を、見やすいようにClaudeでビジュアル化します。

Claudeで文章をビジュアル化する方法は、こちらの記事に詳しく乗っています。

ここでは、議事録のビジュアル化手順に絞って紹介します。

まず、プロンプト欄の一番上に、以下のテキストを貼り付けます。

下の記事のグラフィックレコーディングを HTML で再現してください。

##HTMLで再現してほしいもの

その下に、コピーしたGeminiの出力結果をペーストし、送信します。

完成したらHTML形式でダウンロードし、ブラウザで開けば、会議の録音データが要約・ビジュアル化されたものが表示されます。

実際に議事録をビジュアル化した例が、以下のものです。

まとめ

これまで記事で紹介した「文字起こし → 要約 → ビジュアル化」の3ステップは、これまで手間と時間のかかっていた議事録作成の負担を大幅に軽減してくれる実用的な方法です。

Google AI Studioを使えば、録音や録画データから高精度な文字起こしが可能になり、Geminiでの要約により会議のポイントを簡潔に整理できます。

そして、Claudeを使えば、文章を視覚的に表現することで、内容を直感的に理解できるようになります。

これらのツールはすべて直感的に操作でき、特別なスキルがなくても使える点も大きな魅力です。

忙しいビジネスパーソンにとって、議事録作成を効率化し、情報共有をスムーズにするこの手法は非常に有用ですので、ぜひ、日々の会議やチームの情報整理に取り入れてみてください。

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