こんにちは。SPENDAの伊藤です。
Googleが開発したNotebookLMは、2024年頃から革新的なAIノートツールとして注目を集めています。Gemini Proを搭載したこのツールは、情報整理や分析、アイデア創出、ビジネス活用、さらには学習支援やコラボレーションまで、あらゆるシーンで生産性を大幅に向上させる力を持っています。
今回は実際に使ってみた使用談を交えながら、NotebookLMの活用法とその便利さについてご紹介します。

情報整理と分析のパワフルな機能
NotebookLMは3つの要素で構成されています。
①ソース
PDF、Webページ、Googleドキュメントなど、さまざまな形式の資料をアップロードする情報整理と、分析が一気に効率化されます。②チャット
アップロードされたソースからは、自動的に概要や重要トピックを抽出したガイドが生成され、さらに資料に基づいた質問応答も可能です。 弊社でもプロジェクト資料の整理や社内の手順書を格納して、後からNotebookLMのチャット機能で色々聞いた時に資料内の情報を正確に答えてくれて助かっています。 今まではどこだか分からず探し物の時間が膨大に浪費されていたのが、あっという間に聞きたいことの要約を出力して、業務効率が飛躍的にアップしたのを実感できています。③Studio
学習、ブリーフィング、よくある質問、タイムラインにより、重要なポイントが瞬時に把握できて内容の分析がスムーズに進みます。また上部の「音声概要」からソースの内容を音声に要約してくれます。残念ながら2025年2月時点で英語のみの対応で音声は日本語ではありません。
英語をある程度聞き取れるなら、移動中に聞けば作業効率も上がります。
今後日本語にも対応する仕様に変わるのを期待しましょう。
この先の機能の紹介は、どちらにも付いている機能についてです。

NotebookLMとNotebookLMPlusの違い
NotebookLMとNotebookLM Plusの違いは下記のとおりです。NotebookLM Plusは企業用のGoogle Word Spaceを利用する場合は1人1人のGoogle IDに付いてきて別々のソースを格納できるので便利です。どちらも上限があるので、事前に使い分けを考えて整理してアップロードするのが良いでしょう。
ビジネス活用と学習支援の効果
ビジネスシーンにおいて、NotebookLMは大いに役立ちます。
企業調査では、会社のWebサイトやIR資料をアップロードするだけで、迅速に概要や事業内容の分析が可能となり、会議前の資料準備や市場調査において大きな助けとなります。
また、会議の音声記録をアップロードして議事録や要約を作成できるため、そこで重要なポイントをチェックできます。
複数のプロジェクト管理資料や会議録をNotebookLMで整理した結果、チーム内の情報共有が格段にスムーズになって、作業効率が劇的に向上した事例も出てきています。
資格取得などに向けて勉強するときにも、学習資料をアップロードしてその中から自動的に学習ガイドやタイムラインが生成されるので非常に有用です。議事録作成や学習ガイド自動生成機能もあるので、忙しいビジネスパーソンにとっては時間を大幅に節約できる大きな武器になり得ます。
他のAIツールとの比較イメージ
このようにNotebookLMはChat GPTのように特定のテーマに対してアイディアを広げるAIツールとは対照的に、既にあるコンテンツや資料を元に情報を抜粋するものです。 主観ではありますが、コンテンツとAIツール間の関連性イメージは下記のようになります。
コラボレーション機能と安全対策
NotebookLMは、チームメンバーとノートブックを共有し、共同で情報整理や分析を行うためのコラボレーション機能も備えています。
アクセス権管理により、閲覧者や編集者を細かく設定できるため、社内情報のセキュリティも確保しながら、円滑な情報共有が実現します。
もちろん、プライバシー設定の確認や定期的なバックアップも欠かせません。これらの対策をすれば、重要なデータが漏洩するリスクも最小限に抑えることができます。
実際、私自身も複数のチームでNotebookLMPlusを活用して、各プロジェクトごとに適切な権限設定を行って問題なく業務を進めることができています。

NotebookLMで生産性が向上した実例
ここからはNotebookLMを実際に使ってみて、便利だと感じた具体的な実例です。毎月(週)提出するレポート、報告書
毎月繰り返される報告書で、フォーマットや記載項目が変わらないものについてはNotebookLMに格納すると便利です。
アンケートやお客様の声の集計
紙のアンケートや手書きのお客様の声をまとめるときに、毎回スキャナーで読み込ませてまとめた経験はないでしょうか? スキャナーでPDF化できたとしても、その先にExcelやWordに手入力の作業が発生する場合があります。そこから集計するまで時間をかけたのに、さらにその先に傾向や改善点をまとめるところまで行うと、膨大な作業で疲弊していたものです。
しかしAIを使えば、NotebookLMで読み込めばPDFの文字も判別できるので「良い点、悪い点を洗い出して」 と一言チャットで打ち込めば、一覧を長々と出してくれて、既にある情報の抜粋なので間違いも少なくとても助かります。
整理した状態で出してもらったら、後はChatGPT、Claude3.7で整理したり「レポートにまとめてください」とプロンプトで指示を出して関係者に配れる状態にもなります。
だいたい20分ぐらいでできたという人もいて、NotebookLMがなかったら何時間とかかかる作業を20分でできるのは、NotebookLMがあるからこそできたことで、とても便利なツールだと感心しました。

新人向けの研修資料
「ブリーフィングドキュメント」を押せば、要点だけ出力してくれますし、「学習ガイド」を押せば初めて知る人や新入社員向けの研修資料にもなり得ます。またそこで理解度テストを作ることもできるでしょう。
今まで頑張って作っていた資料を、NotebookLMが代用してくれるのはありがたいですね。
よくある質問を担当者に質問
「よくある質問」を押せば、ソースに関連するQ&Aを一瞬で作ってくれます。例えば会議の事前資料のQ&Aを洗い出せば、漏れなく重要な質問を投げかけることができるようになります。
また、社内の案件担当者とのMTGで、その案件のQ&Aを順番に質問していって理解度を確認することもできます。
ランディングページ内に良くあるQ&Aですが、このように工夫次第で色々な箇所で使えますね。

まとめ
このように、NotebookLMをうまく活用することで、驚くほど生産性が上がると実感しています。
これからNotebookLMを導入する企業担当者の皆様には、まずは各種機能を試しながら、自社の業務プロセスに合わせた活用法を模索していただくことをおすすめします。
ノートの分類やタグ付け、テンプレートの活用、そして定期的な見直しを行うことで、常に最新の状態を保ちながら、情報整理と分析の効率を最大限に引き出すことができるでしょう。
NotebookLMが提供する革新的な機能を活用し、あなたの会社でも生産性向上と業務効率化を実現できることを祈願しております。