実際に弊社でも「メディアの記事を読んで問合せました」「この記事に書いてあるようなことを依頼したいです」などの問合せを定期的に頂けるようになってきました。
当メディアでは1カ月で2~5記事を新たに執筆して公開していますが、その影響もあり流入が徐々に増えてきています。
流入の目安になる指標は、セッション(30分一続きのサイト流入で1回カウントされる指標)、PV(ページビュー、Webページが表示された回数)が主にありますが、これらの推移を日々確認しながら増やすための戦略や方法を考えていかないといけません。
PVを増やすための戦略や方法は多岐にわたりますが、今回は当メディアの流入数を増やした経験をもとにそのノウハウを紹介します。
うまく行かなかった取り組みもありますが、試行錯誤を重ねて自社の特徴をうまく表現できるようになれば、確実に流入は増えていき将来的な顧客獲得に繋がる重要な資産となります。事業やビジネスを営む方にとって、オウンドメディアは集客面での有効な打ち手となるので、自社ホームページや専門メディアを運用している方にとっても参考になれば幸いです。
オウンドメディアの流入確認
オウンドメディアの流入数を確認するためにツールを使います。自社サイトへの流入を計測するツールと、競合サイトの流入(予測値)を確認できるツールに分かれます。Google Analytics4(自社サイト)
Google Analytics4はGoogleが提供するアクセス解析ツールで、PV、セッションを始めとして、最終的な申込完了数も確認できます。詳細はGA4の開設、初期設定の記事にまとめています。Similar Web(競合サイト)
「Similarweb」を用いると、競合他社のウェブサイトのPV数を無料で調査することが可能です。このツールでは、目的のウェブサイトのURLを入力するだけで、そのサイトの訪問者数や、どのような検索キーワードから流入しているかというデータを確認できます。しかし、Similarwebが示すアクセス数には実際のPV数との差異が生じることがあります。このことを考慮して、Similarwebで得られるデータを直接的な数値として受け取るのではなく、競合サイトと比べて多い少ないという相対的な数値を比較する目的で利用するようにしましょう。
Search Console(Google検索の流入数)
Google検索の詳細を知るために、「Search Console」を設定します。「どのようなキーワードで流入してきたか」「検索結果の掲載順位が何位くらいか」ということが分かり、サイト内の記事作成時の参考になります。Looker StudioでのSearch Consoleの数値の見方はサーチコンソールでデータ分析
で詳しくまとめています。

オウンドメディアの記事追加
オウンドメディアのコンテンツを充実させるためには、記事の質だけでなく量も重要な要素です。最低でも100記事以上書いてから、記事の質や流入数の議論ができるようになります。記事の内容については、大枠のジャンルや専門内容は1つに決めてそこから変えないほうが良いです。 そのうえで各記事でいろんな角度からのトピックを網羅して、定期的に新しい記事を追加していく中で訪問者の興味を惹きつけてサイトへの再訪を促すことができます。
その時に検討すべきポイントは次の項目です。
記事ごとの検索キーワードを熟考
オウンドメディアの訪問者数を増やすためには、キーワード選定をじっくり考えてリサーチして戦略的に進めることが必須です。 単に検索ボリュームが高いキーワードを選ぶだけでは、競争が激しいために検索結果の上位に表示されず、PV数の向上が見込めない場合があります。重要なのは、検索量が少なくても自社のターゲットオーディエンスが検索する可能性の高いキーワードに焦点を当てたコンテンツ作成です。このアプローチによって、訪問者数だけでなくコンバージョン率の向上も期待できます。
ユーザーの興味を惹くタイトルを付ける
たとえ記事の中身が優れていても、タイトルが伝わりにくければ読者は「求めている情報ではない」と感じ、ページを開かないことがあります。読者が興味を持ち、クリックを促す魅力的なタイトルの作成は、PV数の向上に直結します。それには、SEOを意識したタイトル作成が重要です。適切なキーワードを考えてそれを盛り込むことや、PCやスマートフォンで表示される際の字数制限内におさめる工夫が必要です。
■ユーザーの興味を惹くタイトルの作り方
・必要なキーワードを含める
・文字数は28~40字の範囲で調整
・具体的な数値やデータを用いる
・内容がひと目で理解できるようにする
・記事のインパクトを高める言葉を選ぶ
・情報の信頼性や権威性を示唆する
・ターゲットとする読者層を明確にする
他サイトにはない独自の内容を盛り込む
PV数の向上には、コンテンツの独自性を追求することが効果的です。例えば、自社の独自調査や業界の著名人との排他的インタビューなど、オリジナリティ溢れるコンテンツは、ソーシャルメディアや類似のテーマを扱うウェブサイトで取り上げられやすく、それがSNSでの拡散につながり、PV数の大幅な増加に繋がることがあります。また、関連するウェブサイトからの外部リンクを得ることができれば、SEOにも好影響を与えます。
このようなアプローチは、競合との差別化を実現し、PV数の増加に寄与するでしょう。
内部リンクで記事同士を繋げる
オウンドメディアにおいて、記事間を内部リンクで繋ぐことは、訪問者による複数記事の閲覧機会を増やします。テーマが関連する記事同士を互いにリンクさせることで、サイトの滞在時間の延長と回遊率の向上を目指しましょう。内部リンクの効果的に差し込むことで、検索エンジンのクローラーがサイトを効率良く巡回するようになって、結果としてSEO評価が上がります。

オウンドメディアの流入強化施策
サイト内への流入強化では、SEO対策やSNSの活用、キーワード最適化による検索エンジンからの訪問者を増やすことが重要です。 流入を増やしながらより見込み度の高いユーザーをオウンドメディア内に訪問させることができます。そのために流入を増やす施策をいくつかあげます。
SNSで定期的に投稿
X、Instagram、TikTok、YouTubeで定期的に発信することは、オウンドメディアへの流入を増やすために重要です。新しい記事が公開された際や、既存のコンテンツを再度紹介することで、フォロワーの関心を引き、サイト訪問を促せます。
オウンドメディア内の記事を増やすだけでなく、SNS戦略も考える必要があります。
コラボ企画
同じようにオウンドメディアを運営している団体や他の事業者とコラボ企画を計画して実行することもお勧めです。コラボ企画を通じて、他のブランドやインフルエンサーとの共同作業を行うことで、オウンドメディアへの新規流入を促すことができます。
異なるフォロワー層を持つパートナーと連携することで、互いの視聴者ベースを拡大し、新たな読者層の獲得につなげられます。
PR TIMES
「PR TIMES」を利用することで、プレスリリースを通じてオウンドメディアの存在を広く伝え、新たな読者層へリーチすることが可能です。特定のニュースやイベントをきっかけに短期間での流入増加を狙えます。オウンドメディアの評価確認とPDCA
オウンドメディアの記事を増やして、流入を強化した後には、サイト内の流入状況の確認とアクセス解析を定期的に行い、そのデータを元に改善策を考えて次の施策を実行するPDCAサイクルが重要です。どの記事が読者の関心を惹きつけてページ内のどこで離脱しているのかを把握して、継続的な分析と検証を繰り返すことでオウンドメディアの流入と影響力が高まっていきます。
そのために必要な手段をいくつか紹介します。
ドメインランクを確認
ドメインランクの確認は、オウンドメディアの権威性と信頼性を把握するために重要です。ランクが高いほど検索エンジンからの評価が高く、それが直接的に検索結果の順位向上や流入増加に繋がります。
定期的に確認してサイトの状態を把握しましょう。
公開済コンテンツをリライト
公開済みコンテンツのリライトは、オウンドメディアの流入強化において非常に有効な手段です。特に、既に流入が多い記事は、さらなるPV数の増加を見込めるため、優先的にリライトの対象とするべきです。
コンテンツを最新の情報に更新したり、SEO対策を強化することで、検索エンジンの評価を高め、より多くの読者にリーチできます。
また、ユーザーのニーズやトレンドに合わせて内容を再編集することで、記事の鮮度を保ち、訪問者のエンゲージメントを高めることが可能です。
リライトにより、コンテンツの価値を高めて継続的に流入を増やすことができます。
ヒートマップClarityでページ内分析
「ヒートマップClarity」を使用したページ内分析は、訪問者の行動パターンを可視化し、どの部分が最も注目を集めているか、またどこで離脱しているかを明らかにします。このインサイトをもとにユーザー体験を改善し、サイト内の回遊率を向上させることで、結果的に流入強化に繋がります。
詳細は当サイトのヒートマップ「Microsoft Clarity」でも詳しくまとめています。

データ分析をしながら改善
Google Analytics4,Looker studioなどの解析ツールを使用して訪問者の行動やサイト内での動きを詳細に追跡し、そのデータから読者のニーズや関心、改善点を洗い出します。特に、流入が多いコンテンツは、さらなる最適化の機会を提供し、ユーザー体験の向上を図りながら、より多くの訪問者を惹きつけることが可能です。
定期的にデータを分析し、PDCAサイクルを回して、読者にとって価値のあるコンテンツを提供し続けることが、流入強化へと繋がります。
一例として、当サイトのGA4ページ別CVとSearch Consoleクエリを結合してキーワード分析をまとめています。

まとめ
オウンドメディアのPV数を増やすためには、質の高いコンテンツの提供、効果的なSEO対策、SNSを活用した露出の拡大、そして定期的な更新が不可欠です。また、読者とのエンゲージメントを深め、分析ツールを活用してウェブサイトのパフォーマンスを定期的にチェックし、改善策を継続的に実施することが重要です。
弊社の運用経験から得た知見に基づいてPVを伸ばしていくために方法を紹介しましたが、これらを実践することでオウンドメディアの成長に繋がれば幸いです。
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