Google広告の配信結果を見て分析する際に、「曜日と時間」を見て入札単価調整率を調整することがあるでしょう。

ただ、明らかな違いが出れば良いのですが、見た目で分かりにくかったり期間をいろいろ変えてみないと傾向が分からないケースもあり、その場合にデータ集計と分析を行うのに時間がかかってしまいます。
そこで、効率的に表やグラフで可視化をして運用改善に活かしていく方法や、データ集計の部分を自動化してなるべく時間をかけない方法をご紹介していきます。
時間別、曜日別結果を可視化する
CVがKPIであれば費用とCVが重要ですが、その2つの指標をデータポータルとTableauでグラフ化しました。データポータル
グラフを見ると、時間帯別では深夜は流入自体が少なく日中に多くなっています。0-24時までで横軸の数が多いので、もう少しグループ化すれば、より傾向がはっきりするかもしれません。
曜日別では火曜日と水曜日のCVがやや多くなっています。
CV数自体が少ないですが、期間を伸ばせばより精度高く傾向が確認できます。

Tableau
Tableauでも結果をグラフ化しました。データポータルとグラフの種類は同じですが、色を半透明にしたり棒の太さを変えて見やすくすることができます。

時間帯は10時、11時、16時代が比較的良いことが分かります。
しかし24個に分かれているので、このまま調整して良いか判断に迷うところです。
そこで、ある程度グループ化してから傾向を見て調整することを考えます。
時間帯をグループ化する
時間帯を次の4つのグループに分類しなおします。①0-7、②7-12、③12-19、④19-24
必ずしもこの分け方でなくても、傾向がはっきり分かれるところでグループ化するのが良いでしょう。

また0-7時はほとんどCVが獲得されていないので、もう少し弱めたほうが良さそうです。
このようにこの4つの分類すれば、傾向も明らかになって自信を持った判断の元に運用画面で調整できますね。
数カ月に一度はこのようなグラフでバランスを見ることで、最善な予算配分で運用ができるようになります。
グラフの種類による比較
上記の棒グラフであれば、CVが抜き出ているかどうかで成果の良し悪しが判断しやすくなっています。縮尺にもよりますが、コンバージョンの棒が費用の棒よりも上に出ていれば成果が良く、凹んでいるか0であれば成果が比較的良くないことが分かります。
これを、別のグラフの種類と比較して見てみます。

スクリプトを使った自動集計について
グラフ化した後の話をしてきましたが、その前のデータを集計する段階ではGoogle広告のスクリプトを使ってスプレッドシートに出力する方法もあります。月別×曜日、時間帯のディメンション項目とインプレッション、クリック、CVなどの指標を組み込みました。

コード例は下記のとおりです
function main() {
var CONFIG_SHEET = '***スプレッドシートのディレクトリ***';
var CONFIG_SHEET_NAME = '***タブ名***'
var sheet = SpreadsheetApp.openById(CONFIG_SHEET).getSheetByName(CONFIG_SHEET_NAME);
var report = AdWordsApp.report(
'SELECT Month, DayOfWeek, CampaignName, AdGroupName, HourOfDay, Impressions, Clicks, Cost, Conversions, AllConversions ' +
' FROM ADGROUP_PERFORMANCE_REPORT ' +
' DURING 20210101,20211231 ');
report.exportToSheet(sheet);
}
こちらの基本的な設定例は、Googleスクリプトの出力方法の記事でもご覧いただけます。まとめ
曜日と時間帯の結果のグラフ化とデータ集計についてご紹介してきましたが、この方法でグラフ化することですぐに傾向を把握できて、スクリプトを設定することで常に最新データに置き換えられた状態で結果を見ることができます。今回は曜日と時間帯でしたが、他の分析軸についてもこのようにすることで傾向と改善箇所が素早く見つけられるようになります。
今後もさらにデータ集計と結果の分析がより緻密かつ迅速にできるようになっていくので、それに合わせて今後も使いこなしながら改善箇所を手早く見つけられるようにしていきましょう。