例えば、ある日の投稿内容は下記のような内容です。

①その上の1行目に記載した「CV/COST/CPA」の順で合計(Google広告,Yahoo広告)
②昨日の配信費用、予算額に対する進捗(101%以上で早い)、残機関での費用
③各媒体別のCV/CPA/費用
④データを出力したスプレッドシートのURL
このような内容で、毎朝7時にSlackの案件別の進捗を投稿しています。
「データ集計に時間をかけない」「日々の繰り返す作業は自動化して、改善判断に時間をかける」を指針として、この仕組みを作り上げました。
実際に案件の担当者からも「自分で毎日やるのは面倒だから助かる」「1日ごとの数値の違いをSlackでいつでもチェックできて便利」という声があがっています。
日々の進捗を自動で更新できるようにすることで、その先の運用判断と改善点の発見に力を入れられる環境を用意しています。
今回は、この手順についてまとめてみましたが、この方法で行えば今まで運用画面を何度も時間をかけて何度も目移りしていた広告管理画面の作業も自動化できる部分が増えます。

Google広告、Yahoo広告スクリプトの出力
まず、Google広告、Yahoo広告の結果をスプレッドシートへ出力する設定を行います。毎朝5-6時にスクリプトの出力設定をして、自動的に昨日までの結果が投稿されるようにします。
この方法は当メディアの過去に別の記事に載せていますので、宜しければそちらでご確認ください。
・Google広告のスクリプト出力設定
・Yahoo!広告スクリプト出力設定

Slack投稿文の集計、整理(スプレッドシート上)
次にスプレッドシート上で、Slackへ投稿するテキストと数字を用意します。数字部分は、スプレッドシートに出力したrawデータより、数式を使って集計値にします。
実際に使った数式は、下記です。
=”*GAD” & TEXT(D47, “#”) &”/¥”&TEXT(E47, “#”) &”/¥”&TEXT(F47, “#”)
ここでは、①当月の日付を集計する部分、②その日付に対応するCV/費用/CPAの数式による集計部分、③Slackの投稿文整理部分に分けて用意します。
①日付部分の集計
2023年7月であれば、当月の初日と最終日、昨日を各セルに表示させます。また、出力したシートが最新であるか確認するのも重要な確認項目です。
つまり、スプレッドシート内で更新したい全タブ数(Sheet TOTAL)と実際に更新されたタブ数(Sheet Yesterday)をそれぞれ出力して、一致するかどうか確認できるようにします。
下記の場合のように15で一致していていれば「正常」、一致しなかったら「エラー」などが投稿文に反映されるようにします。

②データ集計
そして、数式「sumifs」を使い、上記の日付とそれに対応するCV/Cost/CPAをセルに集計していきます。行の部分は合計(Total)と媒体別とそれ以外に自由に設定します。

③投稿文の整理
そして、集計値とSlackに投稿された時に見て分かるように前後に文章を付け加えます。長くなると見づらくなるので、案件担当者が見て分かるないようであれば大丈夫です。
また、次にZapierで設定するときのために、スプレッドシートの行番号とタブ名も記録しておきます。
他のアカウントのデータを他のスプレッドシートで、コピーして効率良く設定したい場合は、これらをできる限り一致させることを意識して最初から設定しておきます。

Zapierで自動投稿設定
そして、スプレッドシートで整理した内容をZapierで紐づけてSlackに投稿する設定をしていきます。例えば、下記のように投稿時間の設定から始めて、スプレッドシートのセル範囲の指定、出力内容の指定、出力先のSlackチャンネルの指定を順番に指定します。

Slackで投稿
Zapierの設定が完了したら、いよいよSlackへの自動投稿が始まります。
案件ごとに出稿している内容や欲しいデータは変わるので、投稿内容を定期的に入れ替えながらより使いやすいようにしていきます。
まとめ
このように、複数の手法やツールを繋げてWEB広告の最新データをSlackへ自動投稿されるように設定して、社内に浸透させています。これで完成形ということはなく、今後も毎年変わる仕様や新たに出てくるツールに合わせて一番管理・把握しやすい仕組みを試行錯誤で見つけていきます。