WEBサイト内の分析をGoogle Analytics(以下GA)で行う際の手法は年々変わってきています。
新しい機能が出る度に便利になっている側面もあれば、同時に詳細箇所まで見ることが求められて高度化している側面もあります。
そこで「作業者が複数のGAアカウントを分析する際に、データ集計から分析までこのようにすれば効率的なのではないか」という一案を記しました。
(あくまで個人的な見解です)
GAのアドオン機能でスプレッドシートへ出力、Tableauで汎用的な分析を行う
GAのデータの転送の流れは下記のフロー図のとおりです。
一度データをGoogleスプレッドシートへ出力して、Tableauに自動連携します。
この時にGoogleスプレッドシートで用意するのは、下記の2つのシートです。
①Google Analyticsデータ出力スプレッドシート(アドオン設定用)
②Tableau汎用分析ファイル(GA分析用)
これらのシートを用いてデータを出力する手順を下記に記していきます。
①GAのアドオン設定でスプレッドシートへ出力
まず、Googleスプレッドシート上でGAアドオン機能をインポートして、ディメンション、指標等の入力を行います。
Report Name:(出力先のシートの名前で自動的に作成してくれます)
View ID:(GAのビューID)
Start Date:対象開始日
End Date:対象終了日
Metrics(指標):ga:pageviews, ga:sessions, ga:newUsers, ga:bounces, ga:sessionDuration, ga:timeOnPage, ga:goal1Completions
Dimensions(ディメンション):ga:date, ga:hostname, ga:userType, ga:deviceCategory, ga:sourceMedium
次にアドオン機能を走らせて、スプレッドシートにGAデータを出力します
(下図の赤枠「アドオン」→「Google Analytics」→「Run Reports」の順にクリック)
実際に行ってみて気づいた注意点は下記です。
1ファイル(1つのワークブック)への出力上限数である20万セル分を超えない
20万セルを超えなくてもデータ量が多いとTableau側で読み込む際にエラーを起こしてしまう
ディメンションはあまり多くの項目を含めずその時に必要な項目にとどめ、
別の機会に必要なデータがあれば再度出力して入れかえる等の対策が必要です。
例えば月×ページで出力すると16000行/ワークシート×12カ月→19.2万行であり、きちんと出力できない可能性が出てきます。
全データのどの様にを出力すれば良いか迷った際は、下記の2点を考えるようにしましょう。
・1つのシートにどのディメンションと期間を設定するか(例:月×デバイス×チャネルで参照元/メディアにはしない等)」
・1つのワークブックにどの範囲を収めるか(2018年で1シートにして2019年は別のシートへ出力する等)」
②Tableau汎用分析ファイルでGA分析
分析用のワークシート、ダッシュボードは無限に作れますが、下図にいくつか例を載せます。
全サイトに共通して優先度が高い指標結果である「デバイス」、「新規」、「メディア」のダッシュボードです。
セレクタを使って切換えができるようにもしています。
①棒グラフが全体、折れ線が個別因子(例:デバイス別であれば「PC」「スマホ」「タブレット」)
②「月」「週」「日」の切換えが可能
③④ボタンを「All ○○」(フィルタなし)or「(各項目)」(フィルタで限定)の切換えが可能
データソース(スプレッドシート)の接続先だけ変えれば別アカウントでも利用可
一度作ってしまえば、別のGAアカウントであってもそのまま流用できます。
(ディメンション、メジャーの名前を変更していない、目標番号が同じなどの条件はありますが)
下図のようにビューID、出力シート名を変更してアドオンを走らせれば、別アカウント用のスプレッドシートがすぐに用意できます。
先程お見せしたダッシュボードは汎用的な図表なので、アカウントが複数になっても型を変えることなく短時間で効率的に分析できます。
まとめ
GAアドオン機能を使った汎用的な分析の効率化について述べてきましたが、今後もこの機能はどんどん進化していくでしょう。
データ集計は事務作業の側面もあるので、効率化する方法を模索することが大事ですね。