ChatGPTの新機能「GPTs」でデータ整理、分析を試してみた

2023年11月10日に、ChatGPTが作れる「GPTs」が、11/10頃に全課金ユーザーに対して開放されました。
米OpenAIが、テックカンファレンス「OpenAI DevDay」で発表して、X(旧Twitter)でも投稿しています。

概要や基本的な使い方は多くのサイトで述べられているので、今回は「GPTs」を実際に使ってみた様子を紹介します。

GPTsとは

GPTsとはChatGPTに新たに追加された機能で、特定の目的にあわせてカスタマイズできます。

例えば、Pythonなどの自然言語を入力するだけで、ChatGPTの機能を内蔵した新たなシステムを作れます。
コーディングは必要としないし、プロンプト次第ではコード自体をChat GPTに答えてもらうこともできるので、エンジニア以外の方でも気軽にシステム開発を行えるのがすごいポイントです!

GPTsにできること

「GPTs」でできることは、主に下記の3つのことです。

①特定の目的にあわせてカスタマイズした独自のChatGPTを作成
ウェブ検索、画像作成、データ分析などができます。

②開発したツールをほかの人と共有
GPT Storeに一般公開したり、ツールを他のユーザーへ共有することができます。

③外部APIとの連携
カレンダーやメールなど他ツールと接続して、情報を連携することで便利に使いこなせます。

GPTsのData Analysis

そして、GPTsの中の機能の一つである「Data Analsis」を使ってみます。
前提として、Chat GPTの有料版を使っていることが必須です。
毎月約$20でChat GPT4.0が表示されるユーザーだけが使えます。
下記のように、「Explor」で一覧の中から目的にあわせて使いたい機能をクリックすれば、プロンプトを入力する画面へ進みます。


下記のような画面に変われば、入力準備ができます。

口座入出金データをFreeeアップロード形式へ変換

まず事業用の銀行の入出金明細のCSVファイルを、会計ソフト「Freee」へアップロードしてみます。
日別の取引が複数並びFreeeのインポート形式に合わせるために、1列1列調整して整理する作業が発生します。
これが結構大変だったので、GPTsのData Analysisでできるのか試してみます。


先ほどのChat GPTのData Analysisを選んだ状態で、新たなプロンプトとして「支出と入金額の合計を月ごとにまとめてください」と入力してみます。また同時に添付ファイルで上記のCSVファイルを読み込みます。
するとChat GPTで読み込みが始まります。中身の解読に時間がかかるのもそうですが、途中でプロセスをつぶやきのように提示してくれます。


しばらくすると本当に表形式で出力して正しい金額でした。


さらに他の作業が必要か聞かれたので、追加で項目ごとの集計金額が分かるか試してみました。 すると、これも見事に正しい数値を返してくれました。


そして、次にツールへのインポートとして「Freeeインポート形式」への変換ができるか聞いてみました。 返答に時間はかかるものの、手順を詳しく説明してどこをどう変えれば良いか、どこに注意すれば良いかなどを教えてくれています。


Chat GPTの説明を参考にして正しく整理したデータを用意できるなら、今まで講座を受けたり先生に聞いたりしていたこともかなり代用できるということかもしれません。
少し整理してアップロードしたCSVファイルを読み込んでもらうプロンプトを投稿しました。

実験も兼ねているので、勘定科目は一旦すべて同じにして後で変えることにします。


すると、しばらく時間がかかったものの、「変換が完了」という返答がありました。「おー、すごい!」と思いつつ出力ファイルが出てくるのを待っていると、、


ダウンロードできるCSVファイルを出力してくれました!
AIでここまでできるようになったのはすごいことですね。


中身をみると何行かエラーが出ており、100%任せられるという状態ではないですが、遠くない未来に精度の面でもきっと進化するでしょう。
そうなると自動化、効率化も一層進むので素晴らしいことですね。

データ量が1000行以上、タブが2つのデータ分析


次に下記のようなデータ量が1000行以上、CSVのタブが2つ以上で左から順番に分析してくれるのか試してみることにします。


そして同じようにプロンプトを入力すると、しばらく時間がかかってデータの中身を復唱してくれます。一旦はエラーが出たもののその先に修正して読み込みを続けてくれるのは、今までのAI機能のない機械とは違うところですね。


しばらくすると、2つのタブについても順番に出力してくれました。 すべてでなくても「2023年10月だけ」などフィルタをかけたデータも、すぐに共有してくれることでしょう。 自分で集計したデータを、GPTsのData Analysisで間違っていないか確認する役割としても便利ですね。

まとめ

このようにChat GPTのGPTsを試しに使ってみましたが、非常に便利でした。
その他にも様々な作業を、Chat GPTのプロンプトを使いながら効率化することを考えています。
・WEBマーケティングの報告書用の集計データを作成依頼
・請求額、税込計算など1個1個計算するのが面倒な集計作業を依頼

これからもChat GPTの機能の進化には期待したいと思います。


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