「Googleアナリティクスのデータは多くて見るのが大変だ」
「週別や月別、チャネル別やページ別を一回一回切り換えて、データチェックするのに時間がかかる」
社内のWEBサイトの流入状況などをGoogle Analyticsで確認する時に、このような悩みが起きてきます。
こんな方にとって、Googleアナリティクスのアドオンでスプレッドシートへ自動出力できるのはありがたい機能です。
本記事では、そのスプレッドシートへ出力する方法と、表やグラフにレポート化する方法をご紹介します。
GoogleアナリティクスのAPIのアドオンのインストール
Googleアナリティクスが開設されたGoogle IDで
スプレッドシートを開いてアドオンをインストールします。
そして、Google IDの認証画面から連携の許可を求められるので、
「許可」を押せばアドオンのインストールに成功します。
Googleアナリティクスのアドオンの設定
インストールされると右側に3つの項目が出てきます。
それぞれの主な使い分けは下記のとおりで、最初に使うのは「Create new report」の部分です。
・①Create new report:出力したいデータのディメンション、指標、期間、セグメントなどの項目を設定できる
・Run reports:①で設定したレポートデータを出力するときに押す
・Schedule reports:①で設定したレポートを自動的に出力したい時に使う
「①Create new report」をクリックすると、下記のようなレポート作成画面がスプレッドシートの右側に現れます。
<「①Create new report」を押した後の入力画面>
ここで出力したいレポートの設定を行います。
・Name your report
・Select a view
・Choose configuration option
④Metrics:GAの指標で、セッション、ページビュー数、直帰数、目標完了数などを指定できます。
⑤Dimensions:データを切り分けたい軸を指定します。デバイス、日付、ユーザータイプなどがあります。
⑥Segments:GAに登録されているセグメント(デフォルト、カスタムの両方)を指定できます。初心者の方は普段あまり使っていないと思いますが、GA画面のセグメントの中で「自然検索のみ」「新規ユーザーのみ」などのデータを抽出できます。
⑦Report Configurationからレポートを出力
①Create new reportを入力して、一番下のボタン「Run Reports」を押すと
新たなシート「⑦Report Configuration」と今までの入力内容の表が表示されます。
ここでMetrics、Dimension、Segmentsの欄を見ると、先程「①Create new report」内で入力した表記と少し違っています。
これは、各項目がAPI設定の先にある表記に変換された為です。
<⑦Report Configurationの出力結果>
ここで「⑦Report Configuration」のシートに入力する表記文字列を使いこなすことができれば、2回目以降は「①Create new report」を押して開いた画面で作業を行わなくても済むようになります。
実際に⑦Report Configurationでそれぞれのコードを入力をして、ツールバーの「アドオン」→「Google Analytics」→「②Run reports」を選んでクリックすれば、それだけで対象データが別のシートに出力されます。
「①Create new report」と「⑦Report Configuration」の項目対照表
まとめると、「④Metrics(指標)」「⑤Dimension(指標)」について、①の「Create new report」と⑦「Report Configuration」でそれぞれ設定できる箇所があり、それぞれ「④Metrics(指標)」「⑤Dimension(指標)」の表記が異なっています。
①Create new report→ツールバー「アドオン」からクリックすることで現れる各項目の設定画面
⑦Report Configuration→スプレッドシートのシート上だけで編集して完結できるようになっている設定一覧項目の表
その表記の違いの一覧は下記のとおりです。
④Metrics(指標)の表記の違い
①Create new report | ⑦Report Configuration | |
---|---|---|
セッション | Sessions | ga:sessions |
新規ユーザー | New Users | ga:newUsers |
直帰率 | Bounce Rate | ga:bounceRate |
離脱 | Exits | ga:exits |
ページ滞在時間 | Time on Page | ga:timeOnPage |
目標 XX の完了数 | Goal XX Completions | ga:goalXXCompletions |
⑤Dimension(指標)の表記の違い
①Create new report | ⑦Report Configuration | |
---|---|---|
日付 | Date | ga:date |
年月 | Month of year | ga:yearMonth |
参照元/メディア | Source / Medium | ga:sourceMedium |
デバイス | Device Category | ga:deviceCategory |
ページ | Page | ga:page |
ユーザータイプ | User Type | ga:userType |
④Metrics、⑤Dimensionで出力したい指標を選んで、まとめて⑦Report Configurationまとめて設定しましょう。
設定した後に「Run Reports」を押せば、GAのデータがスプレッドシートに出力されます。
完了したタイミングで、「completed successfully」という英語表記の表示画面が出てくれば成功です。
グラフ化して見やすくする
このままダウンロードしてExcelで整形しても良いですが、ここですぐに結果を見ることを考えてスプレッドシート内でグラフを作成します。
スプレッドシートで出力されたデータを選択して、グラフのアイコンボタンをクリックします。
この時に、データの先頭行が1行目ではなく16行目となります。
今のところ構成は変わっておらず、範囲を「A16:G2000」など固定化して問題ないです。
こうして集計データに基づくグラフが作成されました。
ピポットで集計表を作成する
ピポットによる集計表も同じシート内に作成することができます。
範囲を指定して「ピポット」を選択すると、データの範囲を指定する画面が出てくるので、「A15:F1000」などデータ量に応じて十分な行数を指定します。
そして、「行」「列」「値」を見たいデータに応じて調節します。
このようにすることで、今まで手動で集計作業を行っていた時と比べて作業時間が短縮されて、肝心の分析と改善判断に意識を集中させることができるようになります。
実際に、今回の方法で出力したスプレッドシートのテンプレートを保存しましたので、コピーして所有サイトのGoogle Analyticsデータの出力、グラフ化にお使いください。
【自動化】アドオンを定期的に作動させて最新データを出力する
手動でうまくいったので、次にアドオンによるスプレッドシートへのGAデータ出力を自動的に行う方法についてです。
自動化することで常に最新のデータが更新されて便利です。
この設定を行うことをお勧めします。
■アドオンからスケジュール設定を行う
右側のツールバー内の「③Schedule reports」をクリックして設定画面を開きます。
Enable reports to run automatically. のチェックボックスにチェックを入れて、頻度と時間を指定します。
例:「毎日4-5時」に自動出力
これで常に最新のGAデータがスプレッドシートに出力されるようになりました。
分析作業を効率化する為にも、それまでのデータ集計は時間をかけずに行いたいですね。
使いこなせればとても便利な機能なので是非試してみましょう。